まだ誰もわからない建物の寿命 「住人」の管理次第で延びる (2/2ページ)

2015.04.26


物件の寿命はどこで決まるか。躯体の構造だけではない【拡大】

 結局のところ、マンションの寿命がどれくらいなのかは一概に言えなくなる。シャブコンの物件は、築30年でも外壁にクラック(ひび割れ)が走るだろう。現にそういうところは多い。しっかり造られていれば、築40年でもまだ何十年も住めそうだ。

 番組と一緒に取材をしていて思ったのは、コンクリートの性能も大切だが、結局マンションの寿命を延ばすのは「人」なのだ。廃虚になりかけていたある物件は、信じられないことに20年以上も管理組合がなかった。

 当然、大規模修繕なんて行っていない。それでも奇跡的に外壁には問題がなさそうだった。しかし、他がボロボロ。修繕しようにも積立金が絶対的に不足している。

 築40年以上のある大規模団地は、外壁をきれいに吹き直し、共用部もしっかりと整頓されていた。そういうところの管理組合は実にしっかりしている。

 大規模修繕工事が十数年に一度の割合で本当に必要かどうかは別にして、管理組合がきちんと機能することが何よりも大切。区分所有者の意識が高いマンションは、寿命も長いはず。そこをおろそかにするところは、急速に老朽化して廃虚への道を駆け足で進むことになる。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。1962年、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。不動産会社の注意情報や物件の価格評価の分析に定評がある(www.sakakiatsushi.com)。著書に「年収200万円からのマイホーム戦略」(WAVE出版)など。

 

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