軽減税率導入が“面倒”なワケ 低所得者の対策は給付金が有効 (1/2ページ)

2015.09.10

連載:経済快説


軽減税率導入に否定的な見解を示した麻生財務相(共同)【拡大】

 2017年度に消費税率が10%に引き上げられる際に適用されると予想されてきた、食料品などに対する軽減税率の導入が揺らいでいる。

 麻生太郎副総理兼財務相は、外遊先のトルコで記者団に「複数税率(軽減税率)を入れることは面倒くさい」と述べた。

 「面倒くさい」という物言いは、相変わらずの失言大王ぶりだが、税の世界では、複雑で手間の掛かるような「面倒くささ」は、徴税の不公平や行政のコスト高につながりかねない属性なので、確かに「良くないこと」なのだ。

 財務省は、酒類を除くほぼ全ての飲食料品について、税率2%分に相当する金額を後で給付する仕組みを考えているようだ。将来は、マイナンバーで消費者の買い物の履歴を管理して、余分に払った税額(2%分)を還付する仕組みを考えているらしい。

 しかし、この仕組みでは、買い物の際にマイナンバーカードが必要になるし、小規模な店舗も含めて、小売りの現場に読み取り機やシステムの導入が必要になる。

 これは、想像するだに面倒だし、読み取り機やシステムに絡んで巨大な利権ビジネスが発生しそうな腐臭が漂う。

 この際、はっきり言おう。品目による軽減税率という構想自体を止めてしまうべきだ。

 食料品などの税率を下げることの意味は、消費税率引き上げに伴う低所得者などの生活費圧迫の軽減だ。生活必需品の消費は減らしにくいとすると、低所得者ほど所得に対する税負担が重くなる。いわゆる「逆進性」の対策でもある。

 

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