「サラリーマンの不動産投資」成功する確率は1割にも満たない (2/2ページ)

2015.10.04


都市部の不動産市場は「住む」実需より、投機の側面が強い【拡大】

 総務省の調査によると、全国的な賃貸住宅の空室率はおおよそ18%とされている。

 こういう時代に、日本国内で個人が不動産投資をするのは、かなり危険である。マンションやアパートを購入しても空室になる恐れが高い。また、その不動産自体の値上がりも期待できない。

 しかし今、世の中は「不動産投資ブーム」である。「サラリーマン大家」などという新語が定着してしまった。しかし、普通のサラリーマンが日本国内で不動産投資を行って、成功する確率はどれくらいあるのだろうか。私は1割未満だと推測する。

 例えば、投資用のワンルームマンションは販売が好調なようだが、当初のもくろみ通りの収益が得られているのか。購入直後は所得税の還付があって潤った気分になれるが、何年かたつと空室になることもある。また、竣工後5年から10年が経過すると修繕積立金を値上げされる場合が多い。

 それでいて、新築の場合は物件自体の値上がりがほぼ期待できない。売却すれば譲渡損が生じる場合がほとんどだ。

 相続税対策でアパートなどを購入した場合も、よほどの優良物件でもない限り高い空室率に悩まされることになる。

 今はまだ、東京や大阪などの都心において世帯数は増えている。しかし、数年後には減少に転じるはずだ。住宅に対する需要はますます細る。経済が成長せず、人口が減る国での不動産投資は、よほどの選択眼が必要だ。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。1962年、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。不動産会社の注意情報や物件の価格評価の分析に定評がある(www.sakakiatsushi.com)。著書に「年収200万円からのマイホーム戦略」(WAVE出版)など。

 

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