石坂産業・石坂社長 ゴミの「焼却」やめ価値ある資源に「生まれ変わらせる」 (1/3ページ)

★石坂産業・石坂典子社長(43)

2015.12.29


石坂産業・石坂典子社長(撮影・宮川浩和)【拡大】

 埼玉県三芳町の本社、工場を取り囲むように広がる広大な里山。東京ドーム3・5個分の緑地を管理し、里山再生と地域共生を企業ミッションの一つに掲げる。国内外から企業見学者がひっきりなしに訪れるが、十数年前、会社は存亡の危機にあった。ダイオキシン報道を受け、周辺には「石坂は町から出ていけ」の横断幕も。排斥運動が激しさを増し、矢面に立った会社を生まれ変わらせたのは「愛される企業に変える」という2代目女社長の熱い思いだった。 (三宅陽子)

 ──逆風の中、なぜ、会社を継ごうと思ったのですか

 「バッシングの中、(創業者の)父に『なぜ会社を起こしたのか』と尋ねたことがありました。返ってきた答えは『捨てられる廃棄物を少しでもリサイクルしていきたかった』と。その思いが地域には伝わっていないことの悔しさがありました」

 ──就任後、“脱・産廃屋”を掲げました

 「ある時、社員のお母さんから『そんなところで働かせないで』といわれたことがあります。一般の人がわれわれの業界に抱くイメージは、3K(きつい、汚い、危険)ビジネスであり、『底辺の仕事』という言われ方をされたこともある。でも、私たちは不要になって捨てられたゴミを集め、再び価値のあるものに生まれ変わらせる仕事をしている。社員には夢と誇りを持って働いてもらいたいと思いました」

 ──焼却を止め、リサイクルを主とするプラント(工場)を完成させました

 「当時は(環境に配慮した)ダイオキシン対策炉を建てたばかり。業界としていち早く取り組んだものでしたが、地域からは『積極的に焼却している』と逆にバッシングを受けてしまった。焼却をやめる判断を仰ぐと父は、『地域に必要とされていない仕事をしていても仕方がないからな』と壊す決断をしてくれた。挽回の切り札として選んだのが、全プラントの作り替えでした」

 ──プラントでは運び込まれた廃棄物を徹底的に分別。減量化・再資源化率は95%に上ります。環境マネジメントの国際規格「ISO」の取得を含め、社員教育にも力を注がれた

 「今でこそ当たり前となりましたが、整理、整頓、清掃という3Sを徹底させるため、朝晩の現場の巡回指導を丸5年休むことなく続けました。どうすれば効率的に利益を出していけるかを考えてもらうため、数字による“仕事の可視化”も行った。システム投資をし、社員の勤怠、顧客情報から設備や重機一つ一つにも番号をふらせ、トラブルが起きればその都度入力していった。データが蓄積されると、改善点が明確となっていきました」

 

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