【高齢時代に挑む】シニアのすまいを確保せよ 持ち家ない高齢者の受け皿

2016.02.04

車いすで入れる浴槽も別に備える
車いすで入れる浴槽も別に備える【拡大】

  • <p>彌信道理事長</p>

 首都圏を環状する国道16号エリアには東京都町田市や八王子市、神奈川、埼玉、千葉県のベッドタウンが連なる。

 高度経済成長期、“GS世代”でこのエリアは人口が急増した。その人たちが一様に高齢化、今後10年に後期高齢者激増地帯となる。

 町田市下小山田町で、2001年に高齢者グループホームとデイサービスの運営を開始した社会福祉法人「嘉祥(かしょう)会」は、その後ショートステイサービスやヘルパーステーション、介護ステーションなどと事業を拡大させてきた。

 「多摩ニュータウンも近いこの地は今後、老人施設の需要が大きく伸びると予想します」と彌(ひさし)信道理事長はこう語る。

 その嘉祥会が隣接地に建設を進めてきた「サービス付き高齢者向け住宅」がこのほど完成、今月末に内覧会が行われる。

 「サービス付き高齢者向け住宅」とは介護・医療と連携、60歳以上の人を対象に安心を支えるサービスを提供するバリアフリー構造の住宅のこと。国も今後大規模に増やしたいとしている。

 「お元気な方から介護を必要とされる方まで入居ができます。部屋のつくりはワンルームマンションのようですが、3食の食事の提供もできますし、大浴場とは別に車いすでも入浴できる特殊浴槽も備えます。ケアマネジャーも常駐するほか定期的な安否確認なども行い、医師の往診も受けられます」(彌さん)

 「清住の杜 町田」と名付けた建設中の住宅を見に行った。近隣は静かな住宅地でまだ畑も見られる。エレベーター付きの2階建て34戸は、外観はマンション、内部は独身寮といったイメージだが、近所のお年寄りも来られる地域交流スペースがあるなどゆったりとした印象だ。

 間取りは25平方メートルと28平方メートルの2タイプで家賃は7万円前後、生活保護を受けている人向けの部屋もある。

 有料老人ホームに入るほどの余裕はないし、寝たきりでもない。しかし日々の食事の支度は難しいし、一人暮らしはやはり不安、といった高齢者が対象となる。

 「一般の賃貸マンションなどは家賃も高いし、そもそも高齢者は入居自体が難しい。年金と多少の蓄え程度で安住の地を探す人は今後急増します。大都市周辺で持ち家がないままリタイアした人の受け皿が必要です」と彌理事長は力を込めた。

 ■西村晃 1956年生まれ。NHK、テレビ東京を経て経済評論家。座長を務める「GS世代研究会」には350を超える企業・自治体が集う。「GS世代攻略術」「GS世代白書」など著書多数。

 

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