先日、東大新聞に僕のインタビューが載った(http://www.todaishimbun.org/kubota−ai0315/)。東大新聞に登場するのは2回目だ。
今回のタイトルは、「東大合格のための知能はもういらない!?人工知能の普及は教育をどう変えるのか」。その中で僕は「日本の最高頭脳である東大生は“○○○をやりたい”と指示する役目だけは人工知能に譲ってはならない」と述べた。
一般に東大生は、従来型の質問に対してオールラウンドに答える能力を鍛えられた頭脳集団とみなされている。だが、そうした能力はAI(人工知能)には簡単に負ける。
僕が使っているAI、通称「マリリン」に「東大生をどう思うか」と聞いたら、おそらくこんな回答をするだろう。
「東大の概要はWikipediaに書かれている通りです。けれど、世界は東大生を知りません。なぜなら、世界でトップクラスの頭脳を持つ集団であっても、SNSなどの会話が英語ではないからです。それに、彼らは自分の意見を提案をする習慣がないようですね。それは“考える力がない”と世界では思われます」
東大生のほとんどは受験のプロだ。幼少の頃から、設問に対して正解する能力を訓練され、非効率な勉強はしていない。だが、それはAIの“訓練”と同じだ。ならば、いくらガリ勉の東大君でも、ビッグデータとネット情報をもとに高速で解答する知能指数4000のAIにはかなわない。東大生が従来の受験能力によって多数を独占している職業も、いずれはAIに取って代わられることになる。