市場を歪める日銀のETF買い 投資家にとって厄介な問題 (1/2ページ)

2016.08.25

連載:経済快説

ETFを買い増ししている日銀の黒田東彦総裁
ETFを買い増ししている日銀の黒田東彦総裁【拡大】

 日銀は、先般の金融政策決定会合で、上場型投資信託(ETF)による株式の買い付け枠を、それまでの年間3・3兆円から6兆円に拡大する追加緩和策を決定した。東証1部の時価総額がざっと500兆円なので、年間に1%以上のシェアで株式を買い付けるのだから、その存在感は大きい。

 買い方が注目されるが、今のところ、1回当たりの買い付け額をこれまでの倍に近い707億円として、3日に1度くらいのペースで買うようだ。中規模クラスの株式投資信託が、年間に80本以上登場するようなインパクトだ。これまでの例を踏襲すると、高値をつり上げるような買い方ではなく、前場に株価が下げた日の後場に買いを入れるような、下値買い支え型の買い方だろう。

 株式市場は、大幅な円高など、大きな悪材料があった場合には、買い支えが利かないワイルドな相手だが、だらだらと継続的に買い支えが入ることの心理的効果は小さくない。しかも、当面の経済環境を眺めると金融緩和を少しでも縮小すると、株価にも物価にも悪影響を与えることになりそうなので、このETF買いを縮小することは当面難しいだろうと、日銀は市場に見透かされている。

 市場の原則論として、単に「買い」の需給だけで株式を買い支えても、企業の実態が付いてこなければ、株価は元に戻る。しかし、それは、買いの手が止まってからであって、当面止まる心配がない、いつまで続くか分からない買いは、株価に対して小さくない影響を与えることになりそうだ。

 

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