“現代的職人気質”川越酒造場・川越雅博社長、品薄状態も増産は拒否 一番のこだわりは人の手による焼酎造り (1/3ページ)

★川越酒造場・川越雅博社長(43)

2017.04.18

川越酒造場の川越雅博社長
川越酒造場の川越雅博社長【拡大】

 本場・鹿児島を抜き、焼酎出荷量日本一の宮崎にあって、「名酒」と評価の高い「川越」。手に入りづらいことでも知られる。その醸造元、川越酒造場の社長であり、19代目の杜氏(とうじ)が川越雅博氏。父親譲りの焼酎造りへの真摯さと現代的経営センスで200石の蔵を800石まで伸ばし、それ以上の増産を拒否する一徹経営者でもある。 (清丸惠三郎)

 −−「川越」の名は聞きますが、実物になかなかお目にかかれない

 「ありがたいことに、『もっと造って出荷してくれ』という話はたくさんいただくのですが、数年前から敷地が満杯でタンクを増設できず、生産数量は現状が手いっぱいです。ある時期、無理をして出荷するとすぐに次の製造を開始する態勢をとったことがあるのですが、私を含めて社員に無理がきて、とてもやり続けられないことが分かった。現在はピーク時の8割くらいの生産量で、これが適正だと思っています」

 −−生産石高は

 「800石(1石=180リットル)です。父の代には200石ほどでしたから、この十数年で質を上げる努力をしつつ、随分生産量は増やしているのですが…」

 −−今後も増産するつもりはないのですか

 「敷地の制約でできません。それに父の代から焼酎にこだわって取引をしていただいている全国の酒販店さん、どなたも自分の考えを持った一匹狼のような人が多いのですが、この人たちに出荷するとちょうど見合う感じですので無理することはないと思っています」

 −−新規の取引はしないと?

 「ただ、阪神淡路に始まり、東日本や熊本で震災に遭われた酒屋さんから『ぜひ取引を』と言われると、そうした地域の人たちと繋がっていたい気持ちもあります。頑張っておられるのだから応援してあげたいという思いも出てきますので、被災地から一番先に電話をもらったお店とは、お取引を始めさせていただいています」

 −−「川越」は父親でもある先代杜氏、善博さんの時代から、丁寧な造り方で評価が高かった

 「親父は九州大学出のエリートでしたが、根っからの職人。ですから頑固で、私が30代に差し掛かるころから、いろいろなことで対立しました。石高を増やすことにも親父は猛烈に反対するので『黙ってやるしかない』と、親父が旅行に行っているうちに勝手にタンクを増設してしまうとか。ただ、製造に対する真摯な向き合い方はすごく、僕もこの点だけは学ばないといけないと思い、実際、真剣に取り組んでいるつもりです」

 
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