東芝元社長の渡里氏が死去 ココム事件で引責

2017.04.18

 東芝の元社長で、旧ソ連に高性能工作機械を不正輸出した「ココム違反事件」で引責辞任した渡里杉一郎(わたり・すぎいちろう)氏が12日午前3時38分、心不全のため東京都品川区の病院で死去した。92歳。山形市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長男、直広(なおひろ)氏。社葬やお別れの会は開催しない。

 1986年に東芝の社長に就任した。87年に当時の子会社が、対共産圏輸出調整委員会(ココム)の規制対象だった船舶スクリューを加工する大型工作機械の能力を偽って旧ソ連に輸出したことが発覚。子会社社員が外為法違反で警視庁に逮捕された責任を取って辞任した。

 91年には旧日経連(現経団連)の副会長に就任。97年から2005年まで日中経済協会の会長も務めるなど財界活動に力を注いだ。92年に藍綬褒章。

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