東芝破綻シフト、メガバンクが「Xデー」備え貸倒引当金計上 半導体事業売却計画に暗雲

2017.05.17

経営が綱渡りとなってきた東芝の綱川社長=15日、東京都港区
経営が綱渡りとなってきた東芝の綱川社長=15日、東京都港区【拡大】

 東芝の経営再建がいよいよあやしくなってきた。生き残りへの最終手段とされる半導体事業売却について、共同出資する米ウエスタン・デジタル(WD)が異議を申し立て、計画が頓挫する恐れが出てきたのだ。メガバンクなど取引先銀行は、東芝の破綻を視野に入れた貸倒引当金を積み増し、「Xデー」に備えつつある。

 2017年3月期連結決算で過去最悪の9500億円の最終赤字を計上し、5400億円の債務超過に転落した東芝。稼ぎ頭の半導体事業を18年3月までに2兆円規模で売却して債務超過を脱却し、上場を維持する計画だったが、WDが売却中止を求めて国際仲裁裁判所に仲裁を申し立て、早期決着は困難な情勢だ。

 半導体売却が不首尾に終われば、債務超過脱却は困難となり、主力行の追加融資のハードルも上がる。融資残高が1000億円を超える三菱UFJフィナンシャル・グループは東芝の債務者区分を「要注意先」から、不良債権に分類される「要管理先」に引き下げている。平野信行社長は15日の決算会見で「東芝は重要企業。適切に対応していく」と語ったが、実際の対応はドライだ。

 大手銀行5グループが東芝の破綻に備え計上した貸倒引当金は合計2000億円を超える。これが業績を圧迫し、5社の最終利益の合計は、前期比3・8%減った。

 15日の記者会見で東芝の綱川智社長は、法的整理を選択する可能性を問われ、「検討していない」と述べた。もちろん上場企業のトップとしてこう答える以外の選択肢はないが、破綻へのタイムリミットは刻一刻と近づいている。

 
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