米雇用統計が市場予想を上回ったことで、NYダウは景気回復の期待感から買いが入りやすく、年初来高値を更新しながら堅調に推移した。米ドル為替相場も121円台まで円安に進行したことで、日経平均も約7年ぶりに一時、1万8000円台まで回復しました。
しかし、円安進行は一服し、日経平均も目先の目標まで上昇したことで利益確定売りの出やすい局面です。こうした調整時は、押し目買いのチャンスで、業績が好調な銘柄を仕込む戦略が有効でしょう。
そこで注目したいのが『帝国繊維』(3302)です。同社は、消防用のホースや災害時に使用される救助用器具の開発・販売を手掛けています。官公庁向けの売り上げが約4割を占めていることが特長です。
同社を「防災・減災意識の高まりに伴い、業績拡大に期待が持てる銘柄」として注目したいと思います。東日本大震災により、大規模災害の被害を受けたことで、民間企業や地方地域の防災意識は高まっています。同社は救助用器具の販売をしており、同社製品の需要は大きく拡大する期待が持てるでしょう。
直近発表された第3四半期決算は、売上高279億3400万円(前年同期比+27・8%)、営業利益75億3300万円(同+63・4%)、当期純利益47億6400万円(同+61・5%)と大幅な増収増益を達成しています。消防庁や地域の消防団向けに、大規模災害に備えて救助用器具の販売が好調に推移したことが要因です。
東日本大震災のあおりを受けて、安倍晋三内閣は政策の一つとして災害被害の最小化や迅速な復旧・復興を目的に国土強靭化政策を発表しました。2014年6月には、大規模災害の発生に備えて、具体的な基本計画を策定したことで、防災・減災意識はさらに高まっています。
中長期的にも、国の政策として国土強靭化政策が実施されることで、同社製品の需要が拡大する期待が持てるでしょう。
通期営業利益予想に対する第3四半期時点の進捗率は、97・8%と高いにも関わらず、通期の業績予想は慎重な会社計画から据え置いています。進捗率の高さや足元の業績が拡大していることを考慮すると、早いうちから通期予想の業績予想修正も期待できます。
PER(株価収益率)は約14倍台と割安感の感じる水準で、上方修正期待の持てる割安銘柄として、同社に注目してみてはいかがでしょうか。 (フェアトレード代表取締役)
■西村剛(にしむら・つよし) フェアトレード代表取締役。機関投資家出身で、統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株−1GPグランドチャンピオン大会で+200・4%、12年大会で+160・1%、13年大会で+157・0%のパフォーマンスを叩き出し、3連覇を達成。証券アナリスト検定会員。



