売るときは“早すぎる”くらいに 取引相手見つからなければ焼け死ぬしかない

2017.01.26

 ■今週の格言 金融市場が炎上したら、自分の席に誰かを座らせてから逃げなければならない

 「もし劇場が火事になればただ逃げればよい。しかし、金融市場が炎上したら、自分が座っていた席に誰かを座らせてから逃げるというとても困難なことをしなければならない」

 読者が人気グループのコンサートを観ていたとしよう。曲の途中でけたたましいサイレンが鳴り、場内アナウンスが続く。「ご来場の皆様。ただいま火事が発生しました。係員の誘導に従い、速やかに場外に避難してください…」

 このときには、ただ席を立って安全な場所へ避難するだけでよい。武道館などの大きな会場では、少々避難に時間がかかったり、多少の混乱はあるだろうが、やるべきことはシンプルである。

 ところが、金融市場ではそうはいかない。コンサート会場で、席を立って逃げるのに誰の許可もいらないが、金融市場では自分の席(売り又は買いのポジション)を他の参加者に引き取ってもらわなければ、会場(市場)の外に出ることはできない。もし、市場が混乱して、取引相手が見つからなければ焼け死ぬしかないし、うまく売れても二束三文だろう。

 火災報知機がけたたましく鳴り、煙が立ち込めてくればそこで終わりだ。新たに会場(市場)に入ろうなどという人間はまずいない。リーマン・ショックがまさにそのような状況だろう。

 だから、買うときは値段が下がるまで徹底的に忍耐強く待つバフェットも、売るときは素早い。むしろ早すぎるくらいだ。バフェットが売却した後、株価が2倍、3倍に急騰することも珍しくない。2007年に売却したペトロ・チャイナの時もそうであった。

 しかし、バフェットは、同じシチュエーションではやはり同じ行動をするであろう。サイレンが鳴ってからでは、もう逃げられないからである。それに、バフェットは、売却時点で購入価格の数倍の利益を(数年間で)すでに得ていた。できるかぎり安く買わなければならない理由がここにもある。 (国際投資アナリスト・大原浩) =敬称略

 

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