きちんとした企業は危機に陥らない 「何もドラマがない、平凡で退屈な企業」が最高

2017.02.09

 ■今週の格言 ドラマがない、平凡で退屈な企業こそ最高の企業だ

 例えば、バフェットの有名な投資先の一つであるIBMは、1993年に「名経営者」ルイス・ガースナーがCEOとして就任したときには、倒産の瀬戸際にあった。IBMの危機を救い、再び素晴らしい会社として復活させたからこそ「名経営者」と呼ばれるわけである。

 あのトヨタ(自工)でさえ、1949年に経営危機に瀕(ひん)し、日本銀行の斡旋(あっせん)によって、24行からなる協調融資団から年末決済資金として2億円弱の融資を受けた。今のトヨタ自動車からは想像もつかない出来事である。

 確かに、経営危機(困難)を克服し復活を遂げたリーダー(経営者)や企業の物語はドラマチックである。しかし、この点に関するバフェットの態度は厳しい。「何もドラマがない、平凡で退屈な企業」が最高の企業だというのだ。

 よく考えてみれば、〈奇跡の復活〉を遂げた企業は、〈うかつにも経営危機に陥った企業〉であり、きちんと経営をしている企業は経営危機に陥ることがないから、ドラマチックな復活物語もないわけである。

 名投資家であると同時に名経営者でもあるバフェットの優れている点は、自分の過ちを素直に認めることであり、彼が過去最大の過ちの一つとするのが、バークシャーへの投資である。同社は、現在いわゆるバフェットの投資会社として成功する超優良会社であるが、最初に彼が投資したときには、伝統ある繊維企業であった。しかし、(日本を含む)アジアからの安い製品に押され業績は芳しくなかった。

 バフェットは、コストを削減すれば、競争に勝ち残れると踏んだのだが、同じことは他社も考えており、熾烈(しれつ)な価格競争の中で多額の損失を出し、結局、繊維事業は閉鎖することになった。経営者や従業員は優秀だったが、その時代にバークシャーの(繊維)事業で成功することはだれにもできなかったはずだとバフェットは回顧している。日本の過去の繊維や家電ビジネスでも同じことが言えるかもしれない。 (国際投資アナリスト・大原浩) =敬称略

 

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