LIXILグループでホームセンター「ビバホーム」を経営するLIXILビバが4月12日、東証に上場する。知名度も経営の安定性も申し分ない優良企業だが、唯一の難点は再上場の親子上場であること。
LIXILビバの前身は親会社による吸収で2001年に上場廃止となったトステムビバ。企業の都合で市場を去ったり、舞い戻ったりすることに批判の声が根強いだけに、公募・売り出しの応募状況が注目されそうだ。
また、LIXILビバは上場後もLIXILの子会社にとどまる。上場子会社は少数株主より親会社の顔色をうかがう利益相反の恐れがあるとして、米国など海外では否定的な見解が多いという。
ただ、投資となると話は別。こうしたマイナス情報のせいで公募・売り出し価格が低く抑えられるほど、その後の株価上昇余地は大きくなる。証券業界は新規公開できる有力企業の不足に悩んでいる。LIXILビバの再上場がそこそこ順調なら、いったん親子上場を解消した企業の再デビューブームが来るかもしれない。
【2017年3月10日発行紙面から】