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スキャンダルもむしろ華やか「勝新太郎という人生」 豪放磊落な人柄の7つの伝説に迫る

★「没後20年の真実 役者・勝新太郎という人生」(BSフジ、9日午後7時)

 これぞ、スターというのだろう。没後20年もたつというのに、いまだに数々の伝説が、ついこの前の話のように語られる勝新太郎。石原裕次郎や美空ひばりとともに昭和を代表する大看板だ。

 番組では強烈な魅力を放つ役者、勝新太郎の7つの伝説に迫っている。その豪放磊落な人柄のため、公私ともに伝説には事欠かない。

 当事者がどのように思っていたかは別として、こうした伝説が、なぜか面白いのは、それも勝新の人柄によるものなのだろう。

 カメラの前でも動じない、それがスキャンダルな出来事でも、むしろ華やかにしてしまう。まさにスターの証しだ。そして、それは70年代から80年代にかけて、ひとつの時代をつくってきたテレビのワイドショーを彩ってきた。ある意味、ワイドショーを育ててきた存在だともいえるだろう。

 数々の伝説については、番組で見ていただくとして、コンプライアンスが叫ばれる今の時代なら、勝新のような俳優はいったいどうなっていたのだろうかと思ってしまう。丸くなってしまっていただろうか。尖りすぎて、テレビから遠ざかっていただろうか。

 今となっては分かるはずもないが、ひとつ言えることは、勝新はいい時代に旅立ったのではないだろうか。

 記者は勝新を取材することはなかったが、それでも強烈な記憶がある。かつて記者が京都で取材をしていたころ、勝新がかつて住んでいた民宿で火災が起きた。

 深夜だったが、天竜寺の近くだったので、何かあってはいけないと記者も現場に駆け付けた。季節は冬。しかもかなりの雪。ひざ下まで積もった雪のなかを、鎮火するまで取材を続けたが、とんでもない寒さだった。

 そのとき、なぜか「ここに勝新が住んでいたのか」と感慨深かったことが妙に記憶に残っているのだ。この民宿、今は飲食店になっている。(F)

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