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《zak女の雄叫び お題は「山」》「Cawaii」よりも「かっこいい」 今、注目の「和」のエンターテイメント

 短期留学に行く息子が旅行トランクに空手の胴着と帯をしのばせ、手土産にはおすしのモチーフがついたペンを持っていった。英語がおぼつかない分、見て分かりやすいもので日本人らしさを伝えたいらしい。私が息子のお土産セットにかわいい猫柄の付箋(ふせん)を足そうとしたら、「それは日本って感じがしないからいらない」と突き返された。

 2020年の東京五輪まであと3年。スポーツの祭典は同時に、日本文化を世界に発信するショーケースともなる。「Cawaii(かわいい)」ものや、アニメもいいけれど、一番アピール度が高いのは「和」を感じることができるものかもしれない。和太鼓演奏によるエンターテインメント集団「DRUM TAO(ドラムタオ)」の新作公演「ドラムロック 疾風」を鑑賞しながら、そんなことを思った。

 TAOの楽曲は祭りばやしや民謡などの和太鼓のオーソドックスなリズムに、洋楽ロックや民族音楽などさまざまな要素を取り入れていて、「和」でありながら斬新。 メンバーは皆、鍛え抜いた体にコシノジュンコのモダンな衣装をまとう。骨太な演奏は、飛び跳ね回転しながらの連打などのアクロバット的な身体表現でショーアップされ、まるでアスリート競技を見ているような爽快感も味わえた。

 9月からは東京・品川で外国人観光客向けの公演「万華響-MANGEKYO-」(全60公演)を行い、2020年までにはNYブロードウェー、東京、大分の3都市に常設拠点を持つことを目指すという。言語を介さないリズムと身体の表現は、国を問わず人々の感性をゆさぶりそうだ。

 TAO鑑賞の2日後、海外の息子から短いLINEメッセージが届いた。「ホストファミリーがめちゃくちゃいい人」で「明日はピクニック。楽しい思い出になりそう」とあった。おすしペンと空手はウケたのか、スベったのか、そんなことはもう関係ないみたい。カルチャーショックの山を無事に乗り越えたようで、ほっとした。(A)

習ったまま忘れそうな着物の着付けを再び習いたい43歳。

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。7月のお題は「山」 です。

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