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【俳優・神保悟志のコワオモテですが何か?】俳優目指し上京して34年 娘2人の父親になってみて驚く「無謀さ」と「若さの勢い」

 振り返ってみると、俳優を目指して大都会「東京」に出てきてから、はや34年という歳月が流れました。右も左も分からない東京で、これまたなにも分からない俳優の世界へ、よくもまあ飛び込んだものです。

 今、2人の娘の父親になってみて、改めて自分の無謀さと若さの勢いという行動力にビックリします。

 こうして現在、まがりなりにも俳優という職業で食べさせていただいていることに不思議な気持ちと同時に、様々な人達のご助力に改めて感謝、感謝です。

 最近、これまでやってきた色々な仕事をふと思い出すことがあるのですが、本当にたくさんの経験をさせていただいたとありがたく思います。

 時にはかなり危険なことや、つらいこともありましたが、それもこれも私にとっては俳優になるための宝物でした。誰に強要されるでもなく、自分の夢へと邁進するためだからこそ、頑張れたのだと思います。

 思い出してみると、厳冬の2月の海へ浴衣一枚で飛び込んだり…。浴衣なので、当然、下には何も着込めません。しかもカメラは遠くから狙っていたので、カットがかかったかどうかも分からず、冷たい海の中で延々と死体として浮かび続けました。

 そしてまたある時は、小雨の降る中、夜中の12時から明け方の5時くらいまで、2本のピアノ線で地上40メートルまでクレーンで吊られ、トイレにも行けず、ひたすら殴られて、ぶっ飛ばされた男という役を演じたり。またある時は、モンゴルの大草原を百頭近い馬群を引きつれ爆走。もし間違って落馬すれば、後続の場群の下敷きになるところでした。今、思えばよくこれまで大きな怪我もなく無事でいられたなぁと不思議な気になります。

 我々、俳優という人種は「カチンコ」が鳴ると人格が変わり、空も飛べてしまうのです(ホントかよ)。そしてなんと言っても演じきったときの気持ちよさは、何にも変えがたい快感です。最近、改めてこんな素敵なお仕事をさせていただける幸せを噛みしめております。

 これからも「ヨーイ、スタート」の掛け声のもと、自分の中のいくつもの人格と出会えることを楽しみにしながら、少しでも長くこのお仕事を続けられれば最高だとしみじみと感じる今日この頃です。

 ■神保悟志(じんぼ・さとし) 1962年12月3日生まれ、静岡県出身。横浜歯科技術専門学校卒業。92年にスペシャルドラマ「父の鎮魂歌」で主演デビューすると、TBS系「温泉へ行こう」やフジテレビ系「嘘の戦争」などに出演。2004年10月からの「相棒2」で大河内監察官役として登場し、当たり役に。現在まで準レギュラーで出演している。01年に元宝塚で女優の鮎ゆうきと結婚、子供2人を設けている。

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