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【大鶴義丹 それってOUTだぜ!】タレント議員の不祥事 ど素人に政治任せるのは大罪、投票した有権者にも罪ある

 タレント議員のくだらない不祥事を聞くと、とある事を思いだしては背筋が寒くなる。

 それは10年くらい前、こんな私に某政党からタレント議員候補として参議院に立候補してみないかとお話をいただいたことだ。政党としても本気でバックアップするとの条件であったが、身に余り過ぎますとその場で辞退した。

 だがよく考えると、どんな理由で私を候補として選んだのかと不思議になった。

 ハッキリ言って何の経験もない、私のような「名前だけ」のど素人が、さらに政治意識も気薄で高校の学級会もサボっていたノンポリが立候補とは茶番劇もよいところだ。

 国会議員というのは、判断ひとつが国民の命に関わる聖職だ。政治のために己の人生を捧げるくらいの覚悟が必要なのは言うまでもない。それをど素人に任せるというのは、免許もない奴に、満席の旅客機を操縦させるようなものだ。

 旅客機を操縦するためにはそれ相当の施設において何百時間という専門的な訓練が必要なのは当たり前で、その訓練を受けても不合格になることも多々ある。同時に、乗客の命を身を呈しても守り切るという覚悟も必要なプロ中のプロじゃなくてはいけないのだ。

 一家揃ってアナーキー文系の私にそんな資質はないし、乗客のために身を呈する高潔な覚悟など持ち合わせていない。

 しかし某政党は、ど素人中のど素人に満席の旅客機の操縦桿を握らせようとした。ハッキリ言ってこれは大罪だ。

 そんな過去を思い出しながら、どうしてタレント議員はいつの時代も生み出されるのだろうかと考えた。そういう時に俳優出身のレーガン大統領という例を出す方もいるが、あの方はたまたま俳優をやっていた過去があるだけの超プロである。

 また素人丸出しのタレント議員に投票した有権者の罪もある。自分の家族を危険にさらすようなものだと猛省すべきだ。ど素人がど素人を選ぶ状況ほど厄介なことはない。

 お願いだから、美人やイケメンや歌が上手いだけの奴に、私や大事な人たちが乗る旅客機の操縦桿を握らせるな。

 ■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。88年、映画「首都高速トライアル」で俳優デビュー。90年には「スプラッシュ」で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。現在「アウト×デラックス」(フジテレビ系)、「イチから住~前略、移住しました~」(テレビ朝日系)に出演中。

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