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【大鶴義丹 それってOUTだぜ!】Jアラート発令、さあどうする? 嫌なことからは目を逸らしたい大人、1週間後には「美熟女議員の不倫」が関心事に

 9月15日の早朝、北朝鮮がまた弾道ミサイルを発射した。番組で北海道に移住中の身にとっては苦い記憶がある。

 8月29日の早朝だった、枕元のスマホから聞きなれない音が発せられていた。二日酔いの頭でフラフラとスマホを手に取るとJアラートだった。北朝鮮からミサイルが発射されたと表示され、向かっている先は、今現在、私が番組で移住体験をしている北海道か東北地方だという。

 パンツ1枚で布団から飛び出し、服を着ようとするや、思いっきりすねを角に打ち付けてしまい、そのまま悶絶。死に物狂いで服を着て、テレビをつけると、地下か丈夫な建物の中に逃げろという。

 いやいやここは森の中の一軒家で、今から車を走らせても町の役所までは5分以上はかかるし、二日酔いで明らかに酒臭くて、運転などできはしない。

 じゃあ、どうすれば良いのかなどとバタバタしていると再び足の小指を出っ張りにぶつけ、気がつくと発令から数分以上たっていた。これで本当に近くに着弾していたなら終わりである。

 先日、Jアラート発令後、数分の猶予の間にできることをテレビで特集していたが、実際の経験から、早朝に皆が皆、準備万端じゃないことを忘れている。

 私のように二日酔いでボケて運転ができない奴もいれば、低血圧で寝ぼけたままの奴、素っ裸で風呂に入っている奴、変なことに勤しんでいる奴もいるだろう。

 恥じることはない、それが人間の日々の営みなのだ。つまり、核シェルターで眠りにつくでもしない限りは安全は保障されないのだ。案の定、北朝鮮はまたやった。

 しかし1週間もたてば、北朝鮮問題なんて夢の中の出来事と言わんばかりに、世の中の関心事は、「国難」から「美熟女議員の不倫」になっている。

 大きな声で言いたい、この日本史に残る「乱世」の真っ最中、美熟女の抑えられない性欲が、私たちの日々に対してどれほどの脅威だというのだ。

 世の中ってのは、本当に嫌なものからは目を逸らしたいらしい。私はもう50年も好きに遊んだから、明日死ぬ覚悟もあるが、若い世代にも、そんなことを覚悟しろとでもいうのか。

 私たち大人が真っ先に現実逃避しているんだから、どうしようもない。

 ■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。88年、映画「首都高速トライアル」で俳優デビュー。90年には「スプラッシュ」で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。現在「アウト×デラックス」(フジテレビ系)、「イチから住~前略、移住しました~」(テレビ朝日系)に出演中。

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