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【ぴいぷる】五嶋龍「自分の国の人が拉致されて終わることが考えられなかった」 被害者奪還へバイオリニストができること (1/3ページ)

 「拉致被害者と世代が違っても、被害者と関係がなくても、関心を持ち、正義感を持って問題の解決を求めている若い人たちがいることを示したかったんです」

 北朝鮮による拉致被害者の救出を求めるプロジェクトに立ち上がった。8月中旬から9月初旬まで、学生オーケストラとのチャリティーコンサートを開催した。

 世界的に活躍するバイオリニストを突き動かしたのは、母の存在だった。子供のころから、母の節さんから拉致問題について聞かされ、関心を持っていた。

 今年2月、1977年に新潟市から北朝鮮に連れ去られた横田めぐみさん(52)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(81)に会う機会があった。

 話を聞き、不正に怒りを覚えたという。40年もの間、被害者は帰国を果たせず、拉致問題の存在すら忘れられつつある。それなのに、日朝国交正常化や北朝鮮への経済制裁緩和を目指すような動きもある。順序が違うのではないかと感じた。

 「自分の国の人が拉致されて、それで終わってしまうということが考えられなかったんです。それで僕に何かできるのではないかと思いました」と振り返る。

 被害者家族に共感するだけではなく、解決のため自分のできる行動をすることが大事だと考えている。企画したのがチャリティーコンサートだった。

 タイトルの「project R “拉致被害者を忘れない。”」には、その思いが込められている。忘れないの「Remember」、拉致の「Rachi」、そして自身の名前である「Ryu」の3つの意味が「R」に含まれる。

 北朝鮮に対する軍事的圧力が強まっている今、北朝鮮が対話を求めてくる可能性は十分にあると感じている。そのとき、交渉のテーブルに拉致問題が乗っていないと、被害者はまた北朝鮮に取り残されることになる。そうならないため、「学生たちが団結して、拉致問題をテーマにして集まることを見せたかったんです」と語る。

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