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【中本裕己 エンタなう】男子禁制“なぎなた部”の青春描く すがすがしく小気味良い映画「あさひなぐ」

 いまどきのアイドルを勉強しよう、くらいの軽い気持ちで見た映画「あさひなぐ」(公開中)が心に刺さった。

 人気アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーらが薙刀(なぎなた)に青春をかける少女を演じる。原作はこざき亜衣による同名漫画。中学まで美術部だったメガネっ娘の東島旭(西野七瀬)は、入学した高校の通学途中で痴漢に遭遇、助けてくれた1年先輩の宮路真春(白石麻衣)に憧れ薙刀部に入部する。

 女子ばかりの薙刀は部活自体が全国で多くない。トップクラス入りも夢じゃない「高校部活界のアメリカンドリームだ」という先輩のうたい文句も背中を押した。

 とはいえ、まったくの運動音痴。合宿で薙刀教士の段位を持つコワモテの尼僧住職、寿慶(江口のりこ)からシゴかれる場面は容赦がなく、スポ根ドラマそのものだ。一方で顧問の教師ら男性陣はポンコツに描かれ、とってつけた恋愛場面もほとんどないことから絵に疾走感がある。

 演技が未熟なアイドルたちが懸命に映画と格闘する姿と、薙刀の振りおろし方が様になっていく過程が妙にマッチしていく。面・胴・小手に加えて脛(すね)アリといったルールも薙刀を知らない私には新鮮。見ている方が恥ずかしくなるアイドル映画というのもあるが本作は別だ。「ハンサム★スーツ」「ヒロイン失格」「トリガール!」などを手がける英勉監督の持ち味は、すがすがしく小気味良い。 (中本裕己)

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