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【BOOK】小松政夫、植木等さんの付き人採用試験「2時間も遅刻したのに待っていてくれたんです」 (1/3ページ)

★小松政夫『昭和と師弟愛 植木等と歩いた43年』KADOKAWA(1400円+税)

 昭和の時代。日本人は温かくて、おせっかいで、濃厚な人間関係の中に生きていた。植木等と小松政夫の師弟もそう。ともに日本を代表するコメディアンになった2人の“三丁目の夕日時代”にホロリとさせられる。(文・南勇樹 写真・飯田英男)

 --クレージーキャッツで人気絶頂だった植木等さんの付き人兼運転手になったのが1964(昭和39)年です

 「応募者は600人もいて採用はたった1人だけ。アタシは車の渋滞で面接試験に2時間も遅れたのに、待っててくれたんですよ。採用が決まったときは、もううれしくて、うれしくてねぇ」

 「初めて会ったとき、植木さんは忙しすぎて過労で入院していたんです。『植木です』って低い美声であいさつされて…テレビで見る軽い調子とはまったく違う。オーラがあってダンディーでオシャレでね。大スターなのに尊大な感じがまったくない。実際、こんなマジメで律義な人はいませんでした」

 --植木さんは弟子思いの気配りの人だと

 「アタシがまだ付き人だったころ、テレビ局の廊下で鶴田浩二さんとすれ違った。壁にへばりつくようにしてアタシがあいさつをすると、鶴田さんが『キミが小松君か。植木さんからよく聞いているよ。面白いんだって』と声を掛けてくださった。初対面だし本来なら話もできないような大スターですよ。後で聞いたら、植木さんがアタシのことを機会あるごとに、あっちこっちで売り込んでくれてたらしい。鶴田さんのときは1時間の昼休みの話のうち、40分がアタシの話だったって。もう、うれしくて涙が出ましたよ」

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