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【篠木雅博 歌い継ぐ昭和 流行り歌 万華鏡】ザ・ピーナッツ、双子の特性「ブレないハーモニー&ブレス」は鳥肌モノ『恋のバカンス』 (1/2ページ)

 ハーモニーの美しい双子姉妹のデュオだ。映画「モスラ」に登場する妖精役、“モスラや、モスラ”と歌う小美人役が愛くるしかった。

 「おとっつあん、お粥ができました」「いつも済まないね」。『シャボン玉ホリデー』でのハナ肇とのコントが脳裏に焼き付いている方も多いだろう。

 2人は愛知県常滑市生まれの名古屋市育ち。姉のエミがハーモニー、妹のユミがメロディー。名古屋のレストランで歌っているとき、渡辺プロの渡辺晋社長にスカウトされた。上京すると社長宅に下宿して、宮川泰氏が歌のレッスン。歌謡曲全盛時代に和製ポップスを目指した。

 ハーモニーは歌謡演歌にはなじみにくい。演歌はコブシもあり、歌手の微妙なくずしがあるから、メロディーを合わせるだけでも難しいのだ。音階やリズム、テンポがピタリと揃わないと美しい音色にならない。双子姉妹の特性か、彼女らのハーモニーはドンピシャであった。

 僕は新米社員の頃、東京・芝の郵便貯金ホールで開かれたコンサートのライブ録音に立ち会う幸運に恵まれた。会場のPA(音響)席に陣取った。ヘッドホンをつけて歌詞と音ミスをチェックするアシストだった。

 ヘッドホンだから、2人のブレスも正確に聞き取れる。緊張しながら次第に聞きほれる。2人のハーモニーがジャストであり、ブレスもまったくずれないから鳥肌が立つような感動を覚えた。

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