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【トレンドウオッチャー木村和久の世間亭事情】冬ドラマに潜む「戦略」 オシャレで魅せるか、共感狙うか (1/2ページ)

 ドラマは、ある程度現在の視聴者を想定して作っています。冬ドラマの恋愛・コメディーものでは、それが如実に分かって面白かったです。

 まず20~30代の若い女性でテレビを見るのは、家に居がちな、引っ込み思案な女性であろう。その想定で制作したのが「海月姫(くらげひめ)」(フジ系、月曜午後9時)ではないか。主人公の倉下月海(芳根京子)は、クラゲが大好きな田舎から出て来た女のコ。ひとりで渋谷を歩くと、オサレな人に圧倒され、倒れるって、イマドキそんな人いないでしょ。

 住んでいる女子寮に女装男子が紛れ込み、その刺激を受け、オタクを脱却し、シンデレラストーリーとなりますか? 単にどんくさいキャラじゃ、視聴者もリアル過ぎて、そっぽを向くから、特別どんくさい人を出せば、みんな笑って見れると読んだのでしょう。芳根京子のイモ臭さは、極端すぎて笑えます。

 極端といえば「anone」(日テレ系、午後水曜10時)は、独身女性の貧困と可哀そうな生い立ち、そしてネットのみの繋がりなどを題材とした、脚本家・坂元裕二の意欲作です。施設で育った部分は映画「八日目の蝉」を思い出すし、アクの強い部分は野島伸司作品を、彷彿させますなあ。話は非常に練ってあり、引きも強く、最後まで見たくなります。

 ネットカフェに住む主人公ハリカ役を広瀬すずが好演していますが、広瀬すずの兄のニュースが気になってしまう。ドラマよりも、事実が際立つのです。人気姉妹のなかで、ひとり浮いてしまった無職の兄の無常感を、このドラマが代弁しているような気がします。実に皮肉ですなあ。

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