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【中本裕己 エンタなう】世界で同時多発災害 映画「ジオストーム」の恐怖

 物理学や宇宙工学の権威が監修したSF映画や、歴史的事件のリアリティーを精密に再現した社会派映画を見ると、すごいなあ、と思う半面、どっと疲れる。

 その点でいえば、公開中の映画「ジオストーム」は、逃げ惑う人々と、解決に向かう勇士に主軸を置いた1990年代のパニック物のようで、圧倒されるうちに見終えることができて、すっと頭に入ってきた。

 2019年、アメリカが中心となって世界18カ国が協力し、気象を人工制御できる神をも恐れぬ衛星を開発する。その3年後、アフガニスタンで、村ごと凍ってしまう局地的寒冷現象が発生。世界で同時多発的に起きる壊滅災害“ジオストーム”が地球を覆いつくそうとしていた。

 衛星の暴走を食い止め、地球を救うため、開発者(ジェラルド・バトラー)が、捨て身で宇宙に向かう。

 どこか、「アルマゲドン」を思わせるこの展開。「インデペンデンス・デイ」や「GODZILLA」の製作・脚本を手がけたディーン・デヴリンが監督した。

 灼熱のリオデジャネイロを寒波が襲うシーンは象徴的で、ビーチの男女が瞬時に凍りつく。嘘くさいのを通り越して、映像の見事さに感心した。

 現実に目を移すと、首都機能がマヒするほどの降雪をもたらす大寒波、シーズンまっただ中のスキー客を襲う活火山の噴火。天変地異が起きるたびに学者は“後付け”でもっともらしく解説するが、だれも先が読めない。「ジオストーム」を荒唐無稽のひとことでは片付けられないのだ。(中本裕己)

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