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【中本裕己 エンタなう】心つかまれた圧倒的パフォーマンスとロマンチックな演出 映画「グレイテスト・ショーマン」

 19世紀、希代の興行師としてヴィクトリア女王に謁見するほど名を成した実在のアメリカ人、P・T・バーナムを描く伝記的ミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」(公開中)。のっけから圧倒的なパフォーマンスで心をつかまれた。理屈ではなく、感じることがショーのすべてという解答をいきなり突きつけられる。

 その“答え合わせ”には、人間の欲や見栄、差別意識など余計なものを脱ぎ捨ててゆくドラマが展開される。

 貧しい仕立屋の息子、バーナム(ヒュー・ジャックマン)は上流階級の妻(ミシェル・ウィリアムズ)を射止め、娘たちと幸せに暮らすため一獲千金を狙う。ビックリ人間大集合のような奇抜ななショーで人気を博すが、当時の社会からは異端扱いを受ける。

 一方で、バーナムはイギリスから奇跡の声を持つオペラ歌手、ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)を招き、意気投合して、大成功を収めるが…。

 「髭を生やした女性」などユニークな容姿のパフォーマーたちを、好奇の目で描くことなく、内面の誇りと芸術としての外連(けれん)に高めたロマンチックな演出を楽しむべし。昔、カルト映画「フリークス」や「エレファント・マン」を見たときは相当な衝撃を受けたが、今思えばあれは過剰な描き方だった。

 音楽は、「ラ・ラ・ランド」で昨年のアカデミー賞歌曲賞を受賞した、ベンジ・パセックとジャスティン・ポールが担当している。(中本裕己)

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