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【ぴいぷる】撮影監督・山田康介さんは“必撮”仕事人 高倉健さんの言葉で仕事の姿勢が繊細に (3/3ページ)

 当時、入社してから、5年ほどがたっていた。

 「何となく仕事ができるようになってきたんですが、どこかで甘いところがあったなと思うんです。高倉さんの言葉はすごく響きました。仕事への姿勢が変わり、ものすごく繊細に仕事をするようになりました」

 厳しさで知られる木村さんとは、その後も現場をともにした。面と向かうと絶対褒めることのないという木村さんだが、いいカットには「ホーッ」と感心してくれた。不器用な巨匠の称賛に「カメラマンになりたい」というモチベーションが高まった。

 その後、下積みを経て、「神様のカルテ」(11年)で撮影監督としてデビューし、キャリアを重ねている。メーンのカメラマンとなって意識が大きく変わった。

 「助手のときは、カメラマンがいかに気持ちよく仕事できるかということにプロ意識を燃やしていましたけれど、今はどうすれば作品が良くなるかを考えています」

 今後の抱負を聞くと、返ってきたのは、後世を意識した言葉だった。

 「僕らが撮っているものが、これからのスタンダードになっていくという意識を持って、責任を感じつつ、新しいことに挑戦していきたいなと思います」

 やはり職人だった。(ペン・森本昌彦 カメラ・萩原悠久人)

 ■山田康介(やまだ・こうすけ) 1976年5月21日、福岡県生まれ。42歳。日本映画学校を卒業後、東宝映画に入社。ゴジラシリーズの撮影助手などを経て、「神様のカルテ」で撮影監督としてデビューする。「シン・ゴジラ」では日本アカデミー賞の最優秀撮影賞を受賞した。このほか、撮影を手がけた作品として「羊と鋼の森」「未成年だけどコドモじゃない」など。来年、撮影を担当した「フォルトゥナの瞳」が公開される。

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