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【玉袋筋太郎 玉ちゃんの酔滸伝】37年の営業に幕… 人生を支えてくれた「鍋横大勝軒」よ、永遠なれ! (1/2ページ)

 東京・中野で37年営業をしていたラーメン店「つけそば 大勝軒 鍋屋横丁」(通称:鍋横大勝軒)が今週5日に閉店しました。大将の体力の限界ということです。私は20歳のころから通っていましたから、31年のお付き合いでした。

 20歳のころの私は月給4万円。お金はないのに付け人生活が多忙で、少ないお金と時間をやりくりして1人で大勝軒に行き、ビールとつけそばを食べている瞬間が、当時の最高のぜいたくで至福の時だったのです。

 31年通ったお店ですが、大将と私の会話は、大将の「いらっしゃいませ」と私の「ビールちょうだい」。ビールがしみてきて「野菜つけそばね」と注文。そして「ごちそうさんでした」「ありがとうございました」。それのみでした。

 私が結婚してからは小さい息子を連れていきました。まだヨチヨチ歩きの息子の小さい器に、私のつけそばを分けて食べさせてました。

 息子が初めて一人前を食べたのは小学3年生のときでした。いつものやり取りでお店を出ようとしたとき、大将が息子に向かい「ようやく一人前食べられるようになったね」と一言。中学3年生になると、私が普通盛りで息子は大盛りを食べるようになり、大将は「お父さんを超えたね」と声をかけてくれました。多くは語らずとも息子の成長を見ていてくれたのです。

 成人した息子といつものようにビールを頼んだとき、黙ってグラスが2つ出てきました。あのビールの味は格別でした。

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