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日本人のルーツ、ここに集結! 22日から浪曲映画特集 「浪曲映画-情念の美学」

 いま、浪曲や講談が若者にも人気だ。レトロなものに郷愁をそそられるのだろうか。そこへタイムリーな映画の特集上映が22~26日に渋谷のユーロライブ、ユーロスペースで開催される『浪曲映画-情念の美学』だ。

 1929年、無声映画からトーキーになり日本の伝統的な形式を踏襲する節と語りに託した物語が映画に取り入れられた。当時大ブレークした浪曲師、寿々木米若の「佐渡情話」に目を付けた日活が34年に映画化したことから「浪曲映画」が大爆発した。

 36年の『新佐渡情話』(清瀬英次郎監督)は「ひばりの佐渡情話」の原点となった作品で、太宰治が短編で「ひどく泣いた。翌る朝、目がさめて、その映画を思い出したら、嗚咽が出た。」と書き残している。

 この半世紀ぶりの蔵出し映画は、途中に寿々木米若の浪曲が進行役のように入る趣向。そこで上映会でも目玉となる映画の後に浪曲公演が入るセットになっているものを書きだしてみよう。

 22日=映画『新佐渡情話』+浪曲「からかさ櫻」(澤孝子)、映画『赤穂義士』(54年)+浪曲「赤穂義士銘々伝~俵星玄蕃」(玉川奈々福)

 23日=映画『呼子星』(52年)+浪曲「赤穂義士銘々伝~安兵衛婿入り」(天中軒雲月)、映画『銭形平次捕物控~地獄の門』(52年)+浪曲「銭形平次捕物控~雪の精」(玉川奈々福)

 24日=映画『續清水港』(40年)+浪曲「清水次郎長伝~石松三十石船」(玉川太福)

 25日=映画『血斗水滸伝 怒涛の対決』(59年)+浪曲「天保水滸伝~平手造酒の駆け付け」(玉川奈々福)

 26日=ドキュメンタリー『噂の玉川奈々福 キネマ更紗』(2018年)+浪曲「地べたの二人」(玉川太福)、浪曲「金魚夢幻」(玉川奈々福)

 この他、映画のみの上映もあるが、22日には周防正行、玉川奈々福、山根貞男による鼎談など充実したプログラムになっている。この特集上映で、日本人のルーツをたどるのも一興だろう。

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