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【伝説のライブから50年 ウッドストック光と影】ベルリンの壁を揺らしたエアギター ジョー・コッカーの熱唱 (1/2ページ)

 1969年のウッドストックで演奏された全曲(テープ交換で録音できなかった1曲と家族のリクエストで除外されたジミ・ヘンドリックスの2曲をのぞく)を収めたCD38枚組ボックスセット。こんなロック音楽史の一大宝物が世に出たのは、3日半不眠不休でレコーディングしたエンジニア、エディ・クレイマーのおかげだ。

 彼はジミヘンの友人で長年の録音パートナー。そもそもフェスの始まりをアコースティックで、エンディングをエレクトリック・セットでやるという予定だったから、ステージ横のトレーラー録音室でスタンバイしており、はからずもこういう結果になったのだ。

 当時、はやったユング心理学でいう「すべての偶然は必然である」というわけだ。

 フェスにいた数少ない日本人参加者という理由で、日本発売のCD10枚組セットの監修をさせてもらったが、最高に楽しい時間だった。うれしかったのは、初日のフォーク中心のプログラムで、ポール・サイモンの「アメリカ」を繊細に歌い上げたバート・ソマーとの“再会”。大喝采を浴びたのに映画・サントラ盤で出番はなく、以後不遇なまま他界したシンガー・ソングライターだ。

 今YouTubeでカルト的崇拝を集める彼の代表曲「ジェニファー」は、彼が出演したブロードウェー反戦ミュージカル「ヘアー」で共演した、ジェニファー・ウォーンズにささげた曲だ。

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