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【ぴいぷる】映画監督・成島出 社会派重鎮がどうしても撮りたかった「腹から笑えるコメディー」 「グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇」 (1/3ページ)

 「厳しい現代社会を反映しているのでしょうか。近年、シリアスな映画ばかり。もっと心から笑える映画があってもいいのでは…」

 役所広司、柄本明主演のコメディー映画「油断大敵」で監督デビュー以来、約17年ぶりにコメディーの新作「グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇」(14日公開)を撮った。

 太宰治の未完の小説「グッド・バイ」(1948年)を、劇作家のケラリーノ・サンドロヴィッチが舞台にした「グッドバイ」(2015年)を原作に映画化した。

 戦後日本が舞台。文芸雑誌の編集長、田島(大泉洋)は青森の疎開先に妻子を残し、東京に愛人を何人も囲っていた。心を入れ替え、妻子を呼び戻そうと考えた彼は、愛人らと手を切るため、闇市で働くキヌ子(小池栄子)に妻の代役を頼む。

 中・高時代、太宰の小説を貪(むさぼ)るように読んだという。

 「太宰作品の映画化は多いが、『人間失格』など人生の闇を描いたシリアスな作品ばかり。光を描いた明るい映画を撮りたかった。腹から笑えるコメディー映画で」

 大学時代に撮った自主製作映画が、映画監督への登竜門「ぴあフィルムフェスティバル」で入選し、長谷川和彦監督に弟子入り。脚本を書き、助監督として修業していたため、監督デビューまで10年を費やした。しかし、この期間は無駄ではなかった。助監督時代に、「君の監督作には必ず出るから」と申し出てくれたのが、「油断大敵」の役所と柄本。2人は約束を忘れていなかったのだ。

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