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【元文春エース記者 竜太郎が見た!】「検察官てなんぞや?」黒川問題で大竹しのぶが声を上げた意味 (1/2ページ)

 「検察官てなんぞや? 悪いことした人を裁判にかける人ですよね? 検察官だけが、法を犯した人間を、総理大臣さえも起訴できるんですよね」

 女優の大竹しのぶが自身のコラム「まあいいか」(朝日新聞夕刊)で、黒川検事長が自粛要請の中、賭けマージャンしていた報道に声をあげた。

 夏の高校野球の中止が決まり、涙する少年たち。感染リスクを負って懸命に働く病院関係者。現金収入が途絶え、家賃が払えない飲食店関係者。銀行融資がストップし、悩む中小企業経営者。仕事を失い、通帳残高を見て途方に暮れる契約社員やフリーランス。ひっそりと自殺を選んだ人も大勢いる。

 芸能界は2月に自粛要請が出て、あらゆる業種に先駆けて活動をストップし、演者はもちろん裏方も収入を失い、元に戻るのは一番遅いとされる業界だ。

 国民全員が苦しみ、先行きの見えない不安を抱えて、なんとか必死で生きている。

 「そんな状況の中で、悪いことを追及すべき立場の人がなぜ、麻雀ができるのか教えて欲しい。事実を正しく報道すべき新聞社の方がなぜ? 怒りを通り越してなんだか恐怖を感じてしまった」と大竹はつづる。

 まさしくその“恐怖”を国民全員が感じている。筆者もそのひとりだ。コロナ禍であぶり出された政治や社会のゆがみが、国民を欺くように巧妙に糊塗されることを知ってしまった。小泉今日子をはじめ、これまで政治とは一定の距離を置いていたはずの芸能人さえまでも声をあげ始めた。大竹などはそもそも誰かを非難するキャラクターとは言い難いだけに驚きである。