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【桂春蝶の蝶々発止。】GoToトラベル「旅行と自粛」は「命と命」の問題 大きな矛盾を受け入れる「優しさ」必要では (2/2ページ)

 ただ、わが国での死亡率などをみると、ここまでの社会的犠牲を強要されるほど、この病気は「死神」と呼べる存在なのでしょうか? 実は「貧乏神」なのではありませんか? その正体は世間であり、その世間を操っているのは、経済的に余裕がある一部テレビのコメンテーターではないでしょうか?

 あ、失敬。要は、もしもコロナで日本国民全員の経済が「瀕死(ひんし)」の状態となったら、皆さん全員「自粛を自粛しろ」となるに違いないと思うのです。ならば観光業界の人のことも考えてあげないと。

 「Go To」は、確かに矛盾している。でも、この乱世では、その矛盾を受け入れる「優しさ」を持つことが大切だと思います。一人でも多くの命を救いたいならばそうすべきです。

 どうすれば優しくなれるのか? それは「諦める」ことです。「諦める」とは、サンスクリット語で「真理の追及」という意味があります。コロナ禍では、白か黒かで決着をつけようとするほど、自分が壊されてゆくのではないでしょうか。白と黒の間にはさまざまな色がある。あらゆる色彩を愛でれば、それでいい。人生の彩りって、人間の矛盾をすべて赦すところから始まるのではないでしょうか?

 あ、なんか私…ツボとか売りそうな怪しい人間っぽいこと言うてますね?(笑)。あかんあかん。思うツボではなくて、どツボにはまっちゃいそうだから、これにて失礼します!

 ■桂春蝶(かつら・しゅんちょう) 1975年、大阪府生まれ。父、二代目桂春蝶の死をきっかけに、落語家になることを決意。94年、三代目桂春団治に入門。2009年「三代目桂春蝶」襲名。明るく華のある芸風で人気。人情噺(ばなし)の古典から、新作までこなす。14年、大阪市の「咲くやこの花賞」受賞。

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