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【織田哲郎 あれからこれから】戸惑いながらの「劇伴」初体験 音楽的に自由で最高に面白い! (1/2ページ)

 アニメ『装甲騎兵ボトムズ』が1983年からテレビシリーズとして放映され、歌手・TETSUとして主題歌「炎のさだめ」を歌いましたが、2011年に新しくOVA『装甲騎兵ボトムズ孤影再び』をリリースするにあたり、主題歌を歌い直してほしいという依頼をいただきました。

 「炎のさだめ」を作編曲されていた乾裕樹さんはすでに亡くなられていたので、OVA作品では私が編曲をすることになりました。

 とはいえ、昔からのボトムズファンの方々にはまったく違うものになってしまうとがっかりされると思い、もともとのオケにあった印象的なブラスの音などはそのまま使わせてもらいました。そして乾さんが劇伴の音楽も担当されていたので、OVAの劇伴(伴奏音楽)も作ってみないかというご提案をいただいたのです。

 それまでインストゥルメンタルの曲を作ったことはあっても劇伴は初めてだったので、最初はいろいろと戸惑いましたが、やり始めてみると、これが最高に面白いのです。歌もののポップスの場合、あくまで歌を聴かせるための伴奏ですから、あまりにもおどろおどろしい音楽、気味の悪い音楽、あるいはやたらとファニーな音楽などはまず出番がありません。

 楽器の編成も大体決まっているので、低音だけとか高音だけみたいなものはまずないです。そしてポップスもロックもメジャーなものは大抵4分の4拍子か4分の3拍子です。ですが劇伴の場合、その場面場面をより生かすためであれば、どんな音楽でも許されるのです。