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『半沢直樹』影の主役・香川照之 裏に血の滲むような努力 (2/3ページ)

 2018年には昆虫をモチーフにした洋服ブランドInsect Collection(インセクト・コレクション)などを展開するアランチヲネ株式会社を設立。今年4月からはフランス人アーティストのロマン・トマと組んで自然教育絵本『INSECT LAND(インセクトランド)』シリーズを作・プロデュースしている。他にも“カマキリ先生”名義でNHK『おかあさんといっしょ』2019年6月の歌「はらぺこカマキリ」の作詞を担当するなど、昆虫を入り口にした子供向けの活動も精力的に行なっている。

 ◆歌舞伎ファンに愛される役者に

 香川の多才ぶり・多趣味ぶりはまだ挙げることができる。熱心なボクシングファンとしても有名で、ボクシングのタイトルマッチなどではゲスト解説者を務めたことも。俳優、歌舞伎俳優(市川中車)、昆虫、ボクシングと様々なジャンルで活躍し、おまけに東大出身俳優の看板をも持つ。香川自身も劇中の大和田に負けず劣らず“濃い”個性の持ち主と言えよう。特番『生放送!!半沢直樹の恩返し』(9月6日放送)でのトークも「面白い」と好評で、今後はバラエティ番組からのオファーも一気に増えるかもしれない。

 『半沢直樹』をきっかけに香川本人の注目度も急上昇し、「香川照之の歌舞伎を観たい」という声も上がっている。今でこそ人気者の香川だが、演劇ライターの仲野マリ氏は、40代で歌舞伎の世界に足を踏み入れた彼に当時浴びせられた厳しい声について、こう証言する。

 「香川さんは2011年9月、45歳のときに市川中車を名乗り、歌舞伎界に入りました。何を極めるにしろ、40歳を過ぎて一から修業することがいかに大変か、皆さんもおわかりだと思います。彼は血筋から言えば三代目市川猿之助(現・猿翁)の息子ですが、歌舞伎ファンは当初、彼の歌舞伎界入りに厳しい目を向けました。『俳優としてすでに一流なのだから、歌舞伎までやらなくてもいいのではないか。ドラマ性の強い作品(狂言物)はできるかもしれないが、歌舞伎らしい様式美が求められる荒事とか舞踊物では、他の役者と稽古の年数が違いすぎる』と」

NEWSポストセブン

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