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映画「罪の声」の本当に鋭い着眼点 今年度の映画祭を席巻する一作になること間違いなし (2/2ページ)

 テーラーはある日、自分の子供時代の声が、脅迫テープに使われたことを知る。新聞記者は当時の関係者を取材する中、テーラーに行きつく。

 苦悶(くもん)するテーラーは、自分以外にも脅迫テープに利用された子供2人の今が気になり、一緒に捜すことを条件に記者と行動することを決める。

 その時は話せなかったが今なら…という思いを持つ当事者。秘匿する内容が重いほど、誰かに打ち明けて解放されたい思いが頭をもたげる。そこをしぶとく記者は追う。謎を解き明かしたい。真実を知りたい。そんな思いは記者にかぎらず、人間の欲求だろう。

 記者とテーラーはいつしかバディーとなり、真相に迫る。テープに声が使われたばかりに、3人の子供は人生を翻弄された。逃亡や恐怖、死、母親との別れなどのドラマと時代背景、犯人一味の思惑が入り乱れた約2時間20分を食い入るように見た。

 実際の事件でも、子供の声が使われた。あの子たちも今は、大人になっている。どこかでこの映画を見るのだろうか。

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