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【織田哲郎 あれからこれから】コール&レスポンスで観客の“心の中で叫んだ声”本当に聞こえた気がした (2/2ページ)

 このコロナ禍が今後、ワクチンか何かによって一気に終わる、という事態は想像できません。なぜならインフルエンザだって、ワクチンがあっても毎年数万人の患者が出ているからです。そしてインフルエンザでも、残念ながら亡くなる方、重篤な後遺症に悩まされる方もおられます。

 ずっと新型コロナだけを怖がって、完全にその危険が去るまで普通の生活ができない、というわけにはいかないと思うのです。

 もう人々は酒場で酒を飲んで歓談し始めています。パチンコも映画館も営業しています。それは音楽のライブよりアルコールを切実に必要としている人、パチンコを必要としている人のほうが多いのかもしれません。

 でも、音楽を生で聴くことを必要とする人も確実にいるのです。その人たちのため、ライブを元通り楽しめる方向へ少しずつ模索しながら戻していく作業は、今とても必要だと思うのです。

 今回、いわゆるコール&レスポンスの場面で、私は観客に向かって「声は出さないでいいです。でも心の中で叫んでください」と言いました。

 私にはそのとき、みんなの心の声が本当に聞こえた気がしました。

 ■織田哲郎(おだ・てつろう) シンガー・ソングライター、作曲家、プロデューサー。1958年3月11日生まれ。東京都出身。79年のデビュー当初からCMやアーティストの音楽制作に携わる。現在「オダテツ3分トーキング」をYouTubeで配信中(毎週土曜日更新)。

 2021年1月9日(土)に、「織田哲郎 LIVE 2021『幻奏夜V』」を東京都千代田区のヒューリックホール東京で開催。プレイガイドで先行発売中。

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