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【「青天を衝け」楽しむためのキーパーソン】尾高惇忠 水戸学に傾倒、頭脳明晰で渋沢の恩師 (1/2ページ)

 NHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公、渋沢栄一(吉沢亮)の前半生に深く関わるのは、裕福な親戚筋の尾高家の人々だ。

 年上のいとこ、尾高新五郎(惇忠、田辺誠一)は頭脳明晰(めいせき)の学者肌の人物。水戸学に傾倒し、若き日の渋沢やいとこの喜作(高良健吾)に漢籍など学問や剣術を教える。いわば恩師。

 惇忠の妹の千代(橋本愛)は、安政5(1858)年、まだ18歳だった渋沢の妻となる。

 ところが、渋沢は尊皇攘夷の志に燃えて、喜作や惇忠と弟の尾高平九郎(岡田健史)らとともに高崎城乗っ取りと横浜焼き討ちというとんでもない計画に参加。その密談をしたのも尾高家の2階だったという。

 いよいよ実行というとき、計画を阻んだのは、尾高家の青年、惇忠の弟、尾高長七郎(満島真之介)だった。

 長七郎は長身で神道無念流の遣い手。江戸に遊学し、渋沢の憧れの人だった。長七郎も以前は、過激な尊王攘夷派だったが、大和国で武装蜂起した天誅組が幕府軍に壊滅させられたことなどを知り、渋沢らの計画も無謀で犬死するだけだと懸命に説得したのであった。

 後年、渋沢は長七郎に止めてもらわなかったらこのときに確実に死んでいたと感謝の言葉を述べている。