【高須基仁 人たらしの極意】娘と断絶…倉木麻衣パパ「身から出たサビ」

2009.10.08


「正義の味方」だったのは50余年も前…。宝物のシナリオを見せてくれた倉木パパこと山前氏【拡大】

 「時代劇テレビ映画『天馬天平』(フジテレビ映画部制作)」と書かれた全52巻の古いシナリオの合本を持って、倉木麻衣パパこと山前五十洋(やまさきいそみ)氏が浅草の私の会社に現れたのは、3日の昼下がり。

 8年ぶりに会う倉木パパの様変わりした白髪姿に驚き、「一体、いくつになったの?」と聞くと、「60歳をはるかに超した」と笑った。

 約50年前、倉木パパは「富士八郎」の芸名で、開局まもないフジテレビの超人気ドラマ「天馬天平」で主演していた。

 「富士」はフジテレビに由来し、「八郎」は8チャンネルを元にしているらしく、「あっという間の半世紀だったよ」とシミジミ。「娘さんとは会ったのか?」と聞くと、「ワケがあって全然会っていない」と、少しだけさびしげだった。

 実娘のデビュー直後のころ、長く別れて暮らしていたパパの職業といえば、世間の良識からみると、まさに「女衒」そのもので、原宿、渋谷、そして新宿のストリートで「ネエ、“裸”にならない?」と、歩いている若い娘に声をかける街角スカウトの元締め。

 私の出版社にも、口説き落としたグラビアタレント志願の若い娘たちをよく連れてきたが、「素人娘ほど怖ろしい。クワバラ、クワバラ」と、熟女系女優だけを商売相手にしていた私は、倉木パパとは顔見知り程度のおつきあいにしてきた。

 実娘と会うことがかなわない理由について、メンメンと約1時間にわたり冗舌に語る白髪の倉木パパを見ながら、「金銭トラブルの本質は身から出たサビだよ…」と思わず独り言がもれた。

 実父のことを一切語りたがらない娘、実娘のことを何から何までしゃべり倒す父…。このギャップを目の前にして、にわかに「大物二世娘」のデビューが相次ぐ現在の芸能界に思いがめぐった。

 明石家さんまと大竹しのぶの娘・IMALU、長渕剛と志穂美悦子の娘・長渕文音、矢沢永吉の娘・yoko、井上陽水と石川セリの娘・依布サラサ…。

 それぞれ才能に恵まれ、親子関係も良好そうで、陰に日向に父の影響は大きく、順風満帆に始動しているようだ。

 政界に目を移すと、田中真紀子、小渕優子両衆院議員はいい形で、元首相の父の影を引きずって生きている。

 いい形、とは、父を敬っているという現実のことだ。実は私にも下は3歳、上は30歳まで6人の実娘がいるが、「敬う」なんて言葉は皆無で、やさしい言葉一つ言われたことなどありゃしない!!

 現在独り暮らしの倉木パパが「尊敬されたい」と願っても、日ごろの金員的な「横着」によって、娘から三下り半を突きつけられ、完全無視の状況は当然の結果なのだ。

 「正義の味方」だった天馬天平は50余年前に、すでに雲散霧消し、現在の「不義を友にする」生き方は、私も同じだが、誰からもリスペクトなんてされやしない。

 帰りしな、「浅草六区で無頼の昼酒でもいかが?」と誘ったが、「下戸ですから」と白髪をなびかせ、颯爽と地下鉄で城西方面へ帰って行った。とっておきの、スカウトした若い娘の写真つきプロフィルを1枚置いて…。(出版プロデューサー)

倉木麻衣
 

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