【聚 Party】22歳ストリートダンサーが新人文学賞「第5回新潮エンターテインメント大賞贈呈式」

2010.02.09


小島達矢氏【拡大】

 新潮社とフジテレビがコラボした新人文学賞。受賞者・小島達矢氏はいかにも新人らしい新鮮なイメージ。22歳という年齢もさりながら、ストリートダンサーという異色の経歴も若さを感じさせる。受賞作「ベンハムの独楽」は主人公もタッチも違う9編の小説からなり、それぞれがやがて絡み合う異色作だ。

 新潮社の佐藤隆信社長は「大変厳しい出版界に殴り込みというか勝負をかけるわけですから、ぜひ頑張って耳の痛いことを言う編集者を大事にして、日本中の話題をさらう作品を書かれることを期待します」と祝辞を述べ激励した。

 選考委員の荻原浩氏は賞の贈呈の後、こう選評した。

 「審査基準のひとつは、本になった時にお金を出して買ってくれるかどうかです。最終に残った4作の3作まで読んで、正直ちょっとこの中から選ぶのかという気持ちがありました。その後、この作品を読んだら、いい球がピシピシ決まり、抜けているなと思った。ただ、1章目は暗い話でこれを延々読まされるのかと思うと暗澹となった。2章、3章と読むうち、まったく違うタッチとなり、気がつくと作者の術中にはまりドキドキしながらラストまでふわっと着地させられ、満場一致で受賞作と決めました。その後、22歳と知り、ちょっとビックリしました。焦ることなく精進してください」

 「満場一致」と語ったところで会場は笑いに包まれた。選考は荻原氏が1人で行ったからだ。

 この後、小島氏が受賞あいさつをした。

 「小島−は本名です。小さい島に矢が達するような男になれ、という気持ちでつけたと聞きました。よく分からないのですが…(笑)。まあ、この受賞で弓を構えるぐらいはできたのかなと思い、この先どんな島にたどり着けるか分かりませんけど、力いっぱい矢を放っていきたいと考えています…。まだ時間があるので踊ります」

 最後はいきなりダンスというパフォーマンスを見せてくれた。

 フジテレビの鈴木克明編成制作局長は「小島さんを見ると“月9”に出てダンスをしていただいたほうが映像化する近道のような気もしますが、これから一緒にいいエンターテインメントを作っていきましょう」と乾杯の音頭を取り宴会となった。(幾田進)

 

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