酒井被告が保釈された場合、心の支えとして“最後の頼みの綱”となる芸能界のパパがいる。酒井被告を解雇した元所属事務所、サンミュージックプロダクションの創業者で、現・相談役の相澤秀禎氏(ひでよし、79)だ。
米軍横須賀キャンプを中心に活動するバンドマンの出身。自前でスターを育てようと、自らスカウトした森田健作(現・千葉県知事)を第1号タレントとして、森田のイメージから太陽(サン)を事務所名に冠した。
独自のスカウト眼、マネジメント能力を発揮して都はるみ、桜田淳子、松田聖子、香坂みゆき、早見優、岡田有希子、安達祐実らを輩出。所属タレントからは“秀パパ”と慕われてきた。
2004年には会長となり、息子の相澤正久氏が社長に就任したが、今回の事件で、それぞれ相談役と副社長に降格している。
その人となりを芸能ジャーナリストが明かす。「相澤父子はコワモテが幅を利かせる芸能界には珍しい人格者。事務所にはアットホームな雰囲気が漂う。半面、タレントは温室育ちなところがあり、酒井法子の暴走を止められなかった。お人好しの面があり、芸能界の薬物汚染の防波堤になれなかった」と話す。
“秀パパ”のもとには拘置先の酒井被告から今月3日、謝罪の手紙が届いていた。
「『本当に 本当に ごめんなさい ごめんなさい』とありました。『本当に 本当に』と2回使うとか、『ごめんなさい ごめんなさい』と重複して書いているんですよ。苦しんで改心しているんだな、と思いました。でも、まだそんなことで甘やかせない。事件前の法子に戻っていると思いました」
テレビのインタビューに応える秀禎氏は、困惑と手紙をもらったうれしさが入り交じった表情を浮かべていた。
また奇しくも同じ日に、かつて所属していた松田聖子から「お体は大丈夫ですか。がんばってください」と気遣う電話がかかっていたという。
デビュー当時に世話になった川中美幸は公演先の明治座で、「本当にいい方なので、切ない」と心配顔だった。
プロダクションOBは、こう語る。
「聖子も法子も、ともにオーディションでスカウトされ福岡から上京して親身の世話を受けた。聖子にとって酒井は“妹分”のようなもので、会長(相談役)の胸中が痛いほど分かるのでしょう」
そういえば、昨年、個人事務所の社長だった最愛のパートナーを亡くした都はるみも、いつの間にか古巣のサンミュージックに戻っている。
「会長は、『酒井は戻さない』と言っているが、3〜4年経って更生すれば頼るのは古巣しかない。悔やまれるのは会長が日頃から所属タレントに言って聞かせてきた『たとえタレントとして成功しなくても、人間として礼儀作法を身につけ立派に生きてほしい』という教えが裏切られたことです」
それでも、いつか古巣に戻る日が来るに違いない。


