清水由貴子さん“遺書”自殺直前、妹に送ろうとしたメール

2009.11.17

 今年4月20日、静岡県小山町内にある父の墓前で、硫化水素を吸って自殺したタレント、清水由貴子さん(享年49)。実妹、良子(よしこ)さんが、母の介護に尽くしてきた姉の姿を赤裸々につづった「介護うつ」(ブックマン社)を17日に出版した。その中で、清水さんが自殺直前に妹へ送ろうとした“遺書メール”が初めて明かされている。

 冷たい雨が一晩中降り続いた次の日。清水さんの遺体のそばには、車いすの母(80)が呆然とたたずみ、清水さんの携帯電話が置かれていた。そこには未送信のメールが1通。中表紙などにそのメールの画面写真が掲載されている。

 《良ちゃん 母ちゃんを連れていく事許して下さい 天国で良子の幸せ見守っています 母ちゃんの部屋に手紙があります よろしくお願いいたします じゃぁね さよなら ごめんね》

 絵文字交じりで一見すると朗らかだが、文章は壮絶そのものだ。

 画面ではメールの保存日時が4月21日16時26分となっている。清水さんの死亡推定時刻は20日午後5時。この時間のずれをブックマン社の編集担当者は「警察での調べで中身をチェックし、再び保存した時刻ではないか」と推測する。「でも、良子さんは『これは天国の姉から私に届いたメールと思っています』と話しています」と担当者。本にも《姉が送信しなかった死の直前のメールには「母ちゃんを連れて行く事許して下さい」と書かれていたけれど、姉は私に母を返してくれました》と姉の最後の優しさに感謝している。

 清水さんを追いつめた「介護うつ」。だが、《姉が介護のことで文句を言ったり、投げやりになったことは一度もありません》とつづるように、周囲には悟らせなかっただけに深刻だ。

 朝食を食べさせ、車いすを押して近所のデイケアセンターへ母を連れて行き、夕方迎えに行くまでの合間に電話オペレーターのパート勤務。一家の大黒柱として明るくふるまっていたという。

 今年に入って、清水さんに変化が見られた。

 《朝、仕事から帰ると、たびたび姉が母のお皿を片づけずに落ち込んだ顔をしているときがありました》《母に接するときはいつものお姉ちゃんなのに、妹の私の前では、ふいに涙もろくなってしまう》

 飲食店に勤務する良子さんは、姉にはリフレッシュが必要だから家族3人で旅行にいこう、と心に決めていたという。だが、仕事の都合で出かけられるのは2カ月後。その10日後、清水さんは命を絶ってしまった。

 《目標があれば力強くつっ走る人でした。まじめにこつこつ生きてきて、最後の最後で一瞬、生きる目標が見えなくなってしまったのでしょうか》

 姉を失い、自分を責めるばかりだった良子さんだが、《半年が過ぎ、ようやく気づきました。介護の現場は介護される人と介護者の二者の関係だけでなく、介護者を気遣い、見守る目が必要なんだと……。介護者を死なせてはいけないのです》と執筆に踏み切った。

 きっかけは、6月中旬、編集担当者が「今の介護の現実を伝えるきっかけにしたい」と、清水さんの元マネジャーで30年間活動を共にした富士原光男氏に連絡を取ったことから。富士原氏は「最初は断った。でも良子さんと『一生懸命頑張った由貴子のことが残らなかったら寂しい』という思いになった。つらいつらいと言っているより、活字にして思いを吐き出す方が楽にもなる」と、良子さんを励まし続けた。

 できあがった本を手にした良子さんは、編集担当者にこう告げた。

 「さっそく仏壇に供えて報告します。姉は照れ屋だから、自分の絵手紙も本に載せてもらって、今ごろ、天国で恐縮しているかもしれません」

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