衝撃的な死の背景に何が…パク・ヨンハさんの“光と影”

2010.07.01


パク・ヨンハさん【拡大】

 日本でも社会現象になったドラマ「冬のソナタ」に出演した韓流スターのパク・ヨンハさん(32)が6月30日の早朝、ソウル市内の自宅で首をくくって自殺した。その衝撃的な死の背景に何があったのか。韓国芸能界に詳しいライターの児玉愛子さんがパクさんの“光と影”を緊急寄稿した。

 ☆日本で愛された6年間

 愛らしい笑顔と気さくな性格から「ヨンハ君」と親しまれた。ドラマ「冬のソナタ」で大ブレークしたのは2004年のことだった。

 初来日イベントでは1000人を超えるファンが集まり、その光景に感極まったヨンハさんが涙したことを今でも覚えている。その後は日本で音楽活動を始め、武道館ライブを行うほど歌手としてもブレーク。

 俳優活動でもフジテレビ系ドラマ「東京湾景」に出演するなど人気の輪を広げた。最近ではアフリカでボランティア活動を行い、心優しい一面を見せていた。

 ☆ガラスのように繊細な心

 明るく友達も多いヨンハさんは女性にモテモテだった。数年前に大きな話題となったのが女性アイドルユニット元SESのユジン(29)との熱愛だ。その後も年上のモデルや一般人女性とも交際したが、いずれも別れている。

 仕事に関しては実に繊細で、デビュー当時から睡眠薬を服用していた。特に新しい仕事に対するプレッシャーに弱く、撮影前はうつ状態になることもあったという。

 昨年出演したドラマや映画の不振も彼を悩ませた。だが、香港映画「ラヴソング」のリメイク作には特別な思いを抱いていたようだ。このドラマの主演に意欲的で撮影を楽しみにしていたという。なのに、なぜ逝ってしまったのか。

 ☆心ないバッシング

 “韓流スター”として華々しく活躍していたヨンハさんだが、3年前につらい思いも経験している。角膜の異常で兵役免除となり、ネット上で激しく非難されたのだ。 

 「角膜ヨンハ」「日本人になれ!」といったバッシングにさらされた。どんなに傷ついたことだろう。中には診断書の偽造を疑う声もあり、真面目な彼は3回も健康診断を受け、兵役逃れではないことを証明した。

 その後もドラマ出演のたびに悪質な書き込みが続き、ついにミニHPを閉鎖。最近は、ツイッターが唯一のファンとのコミュニケーションの場となっていた。

 さらに2年前の個人事務所の設立では信頼していたマネジャーに裏切られ、資金を横領されたことが報じられるなど、金銭面での悩みも尽きなかった。

 ☆人気にかげり

 大きなコンサート会場も常に満席にしてきただけに、今回の日本ツアーで空席が見られるたことに不安を覚えていたようだ。3月にソウルで行われたライブも、日本から駆けつけるファンはかつてほどの数ではなかったという。

 日本での知名度を活かし、ソウルで飲食店を展開する事業計画もあったが、独立後の事務所の経営について悩んでいたようだ。

 ☆けなげな笑顔

 心に相当なストレスを抱えながらも、日本ツアーの合間をぬって帰国し、末期がんで闘病中の父親を自宅に引き取り、献身的に介護を続けていた。

 6月19日からスタートした日本ツアーに参加したファンの一人は「妙にハイテンションだった」と語る。これまでにないほど、歌や踊りを楽しみ、アンコールでは床にひざをついて頭を下げる韓国式のお辞儀をしてファンを驚かせた。

 そして「日本で歌手デビューして6年。昔に戻りたい」とも口にした。「今思えば切実な言葉だった」とファンは振り返る。

 ヨンハさんの人気を不動のものにした「冬のソナタ」は、実は別の俳優が演じる予定だった。もしこれほどの大スターになっていなければ…。

 「心はいつも皆さんの近くにいます。まるで星のように」

 インタビューで彼が残した言葉だが、星になるにはあまりにも早すぎる。

 

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