海老蔵代役でタナボタ人気 愛称「ラブリン」片岡愛之助って?

2010.12.14


上方歌舞伎のホープ、愛之助は映画「宮城野」でも奮闘【拡大】

 京都・南座の歌舞伎公演で無期限謹慎の市川海老蔵(33)に代わって、穴を埋めた片岡愛之助(38)の人気が急上昇中だ。海老蔵とは親友だが、こちらは“丁稚奉公”の叩き上げだ。

 吉例顔見世興行で「外郎売(ういろううり)」を務めている愛之助。市川宗家のお家芸をたった3日間の稽古でマスター。その充実ぶりは、連日満員の客入りが証明している。ファンには「愛」の字を取って「ラブリン」と呼ばれ、上方歌舞伎ではすでに人気者。それが一気に全国区に。

 愛之助は大阪府堺市出身。実家は歌舞伎とは縁もゆかりもない船のスクリュー工場を営んでいた。5歳から子役として芝居を始め、素質が評価され、9歳で13代目片岡仁左衛門(人間国宝)の部屋子になった。「世襲制度が基本の梨園で外部から来た役者が名をなそうとするのは極めて難しい」と演劇関係者。

 “丁稚奉公”の末、19歳で仁左衛門の息子、片岡秀太郎(69)の養子に迎えられ、6代目片岡愛之助を襲名した。

 その素顔を明かすのは、愛之助主演で今年公開された映画「宮城野」を撮った山崎達璽監督(36)。

 「こんどのことで『頑張って』とメールはしましたが、代役なので、彼はきっと粛々とやり遂げたい、と思っているはず」

 映画は江戸時代の伝説的絵師、写楽が忽然と消えたのはなぜか−を追う恋愛ミステリー。監督は愛之助の目ヂカラに惚れて写楽の弟子、矢太郎役に起用した。

 撮影は2007年11月だったが、このとき愛之助は国立劇場での公演があり、昼間は舞台、夜に撮影という超ハードスケジュール。「撮影3週間。朝まで続き、ほとんど寝ていないのに、一度も眠いとかしんどいとは言わなかった。実にストイックな人」。

 当初は、その4カ月前に撮影されるはずだったが、このときも海老蔵のけがで愛之助が代役に立ち、撮影がずれ込んだ。「海老蔵さんが愛之助さんに『参りました』と頭を下げたそうです」。

 映画の主人公・矢太郎は目の下にクマがある。「あれは寝不足で本当にできたクマ。メークする必要がなかった」と監督。鬼気迫る愛之助の演技はDVDでも確かめられる。

 

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