哀しくも美しい過激ベッドシーン

★「恋愛」

2011.06.25


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 地味だけれど、こういう作品の中には印象に残るものが多い。韓国映画『恋愛』もその一つ。

 全編を釜山で撮影したという本作は2005年に劇場公開された。釜山国際映画祭でも高く評価され、主演女優チョン・ミソンに注目が集まったほど。残念ながら興行面でヒットはしなかったものの、自分の思いどおりには生きられない哀しい女の姿が丁寧に描かれている。女性目線で見ても共感できるし、男性はエロ目線で楽しめる作品だ。

 釜山で暮らすオジン(チョン・ミソン)は借金まみれの夫とうんざりするような毎日を過ごしていた。二人の息子のためにテレクラのアルバイトをしていたが、生活は楽にならない。やがてホステスの世界に足を踏み入れ、ついに売春まですることに。初めての客となったミンスに特別な感情を抱くのだった。だが、心をときめかせるミンスから思いもしない提案をされ、オジンは愕然とする。

 序盤、冴えない主婦役を演じたチョン・ミソンだったが、ホステスに転進してからは驚くほど美しくなる。ミンスとのセックスシーンもつぼみが花開く瞬間のように徐々に大胆になっていくのだ。

 客の男と寝ることをためらっていたが、ミンスが彼女の眠っていた部分を刺激すると女としての悦びを思い出したらしい。次第に彼のペニスを求めるように。その表情がまた美しい。終盤でのセックスシーンはさらに過激だ。ベッド上で衝撃的なことが起こるが、これ以上はネタバレになるので書けない。気になる方はぜひDVDを観てほしい。彼女の心の悲鳴が聞こえてくるだろう。

 ちなみに、チョン・ミソンは公開から1年後に、本作の撮影監督と結婚。彼女の映像がこれ以上ないぐらい美しく見えるのも納得だ。

 映画の中で印象的だったのが、オジンを夜の世界に導いたマダムのセリフ。

 「目を閉じてみて」

 「何が見える?」

 皆さんが目を閉じた時に見えてくるもの、それが…。えっ、何も見えない?

 それがアナタの人生なんだとか。(児玉愛子)

 【エロ度】★★★☆☆

 ■DVD情報 発売元=熱帯美術館、販売元=オデッサ・エンタテインメント(5040円)

 

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