もう一度聴きたくなる…遅咲きレーモンドの“熟恋歌”

★大人のエンタメ

2011.07.27


レーモンド松屋「雨のミッドナイトステーション」【拡大】

 〈有線放送全国ランキング〉(キャンシステム)で24→20→12→6とじわじわとチャートを上がり続けている曲がある。レーモンド松屋の「雨のミッドナイトステーション」だ。チャートが上がり続けるということは一度聴いたらもう一度聴いてみたくなるということでヒットの可能性が高いということだ。

 去年7月、レーモンドは「安芸灘の風」でひっそりとデビューした。59歳で遅咲きということもあり“ドラフト外”だったというわけだ。しかし年末には〈中高年の希望の星〉と注目される存在に成長していた。デビュー曲がヒットしたからだ。

 ヒットのきっかけは有線放送だった。まず〈お問合わせランキング〉で1位を獲得。初めて聴いたときに気になる曲がある。「誰の歌だろうか?」と。そんなリスナーの問合わせを集計したのが〈お問合わせランキング〉だ。つまり、今最も気になる曲というわけだ。その後はじわじわと〈全国ランキング〉を上がり続け自力でヒット。年末の〈第43回日本有線大賞〉で“新人賞”と“有線問合わせ賞”をダブル受賞して〈第二の秋元順子〉かと、注目を浴びることになる。

 レーモンドの歌はなぜ有線放送で人気が高いのか? それは大人受けがする大人のラブソング“熟恋歌”だからだ。曲調がなんとも不思議である。懐メロふうの匂いもあるし、歌謡曲、演歌チックでもあるし、フォーク的な文学センスもあるうえに、GSやロック・スピリットなどあらゆる要素が入っていて、言うならば、おいしいところ取りの、てんこ盛り“青春歌謡演歌ロック”だ。だからこそ、かつて青春時代にフォークにはまった人はフォーク的な匂いについ反応してしまうし、同様にGSやロックにはまった人も、それぞれの匂いに反応してしまうのだ。

 「これまでロック、フォーク、歌謡曲、演歌、GS…いろんな音楽をやってきました。だから、それが熟成して、今いい感じで私の中から生まれてくるんです」(レーモンド)

 秋元順子、58歳でデビューし、61歳で史上最年長でNHK紅白歌合戦初出場。レーモンド松屋、59歳でデビュー。今60歳。果たして? (音楽評論家・富澤一誠)

 

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