「家政婦のミタ」大ヒットの真相…日テレ“カリスマ”の死と気配り

2011.12.23


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 女優、松嶋菜々子(38)が無表情な家政婦役を演じ、21日の最終回で平均視聴率40・0%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)をたたき出した「家政婦のミタ」(日本テレビ系)。ドラマで40%以上を記録したのは11年9カ月ぶり。驚異的な数字の裏には何があったのか。

 地デジ化元年の大切な年、日テレは大きな支柱を失った。3月、氏家斉一郎会長が84歳で死去。現場にも本音をズバリと言うカリスマ。それだけに、萎縮していた社員がいたのも事実で他界後、「番組編成の風通しがよくなった」と話すスタッフもいる。

 「『家政婦のミタ』の企画を役員会議でプレゼンした際に、『家政婦は見た、の間違いじゃないのか』と、冗談まじりに、ぼける役員もいたが最終的には『現場に任せる』と。以前だったら、もっとピリピリしてました」(局関係者)

 きれいな役から脱皮できなかった“大女優”の松嶋に、あえてロボット的家政婦の奇妙なキャスティングをした制作サイドの狙いも的中した。

 「日テレのドラマは、“社会現象になるものを”という裏テーマがある。恐ろしいまでに厳しい小学校教諭のヒロインを天海祐希が演じた『女王の教室』もそうだった。二匹目のドジョウがいた」(放送作家)

 役になりきって最終回まで一切笑わなかった松嶋だが、「収録スタジオでは低予算の現場を少しでも和まそうと、手作りのスイーツを差し入れるなど気配りで結束が固まった。毎週月曜日には視聴率が全員の前で発表され、士気が上がった」と明かすスタッフもいる。

 時代の空気も後押しした。宇佐美毅・中央大教授が言う。

 「松嶋さんが演じる家政婦は過去に事件で家族を亡くしたという設定で、作品の根底には、災害や事件で生き残った人が死者に罪悪感を覚えてしまう『サバイバーズギルト』がある。東日本大震災だけでなく、自殺者が年間約3万人という日本で、身近な人の死をどう乗り越えていくかは現代の大きな課題。そこを捉えたからこそ、このドラマは面白さだけでなく、重さ、深みがあったのだろう」

 40%という数字を手放しでは喜べない。

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