映画「愛と誠」にギョーカイ騒然!ここまでやるか〜の中身とは

2012.03.23


早乙女愛(武井)と太賀誠(妻夫木)が踊る!【拡大】

 「宇宙戦艦ヤマト」「あしたのジョー」と、1970年代にヒットしたアニメや劇画のリメーク映画が相次いで作られている。真打ち登場とばかりに平成版の「愛と誠」(三池崇史監督、6月16日公開)も完成した。ところが、関係者や映画評論家向けの試写が始まるや、ギョーカイを騒然とさせているのだ。

 言わずもがな、梶原一騎さん原作の名作劇画で、73年から「週刊少年マガジン」で連載された、超不良の太賀誠と、彼を慕うヒロイン早乙女愛が織りなす純愛物語だ。早乙女を一途に思う優等生、岩清水弘の「君のためなら死ねる」が流行語となった。これまで3度映画化されているが、西城秀樹(56)が主演した第1作から38年ぶりのリメークだ。

 「脚本を読んで、なかなかふざけた映画だと思った」と主役、太賀誠を演じた妻夫木聡(31)が先日の完成報告会見で語ったが、一足早く映画を見た人はどうか。

 「すごい面白かった。今、あの劇画の世界を映像にしたらパロディーにしかならない。それを、70年代のヒット曲をたくさんまぶしたミュージカル仕立てにしていて、笑っちゃいました。『ここまでやるか!』という、うれしい笑い」と、いささか興奮気味に話すのは、映画評論家の北川れい子氏。

 舞台は72年の東京。誠と愛、岩清水に加え、誠を付け狙うスケバンのガムコ(安藤サクラ)も誠に一目惚れし、出演者全員が純愛に走るというストーリーで、愛を武井咲(えみ、18)、岩清水は斎藤工(たくみ、30)が演じる。

 「『ヤッターマン』をあっと驚くエンタメに仕上げた三池監督だから、きっと何かやってくれるに違いない」(女性誌映画担当ライター)と期待されていたが、今や虚構の世界になった純愛ドラマを、日本人には慣れないミュージカル調で撮ることで共鳴させるとは、したたかだ。

 さらに北川氏は「せりふの間にツッコミがあって笑わせます。ちゃんとスタジオでセットを組んでいるのもうれしい。映画の虚構性をより高めていますから」。

 挿入歌は西城の「激しい恋」や加藤和彦さんと北山修(65)の「あの素晴しい愛をもう一度」など懐かしい曲ばかり。これを出演者が歌い、踊るのだから、確かに異色すぎる「愛と誠」だ。

 「学ランは、イマドキの8頭身俳優なら似合わないけど、アナクロの妻夫木にはお似合い。武井は演技の小細工ができなくてせりふをまっすぐしゃべるだけだが、猪突猛進型の一途さをリアルに見せた」(北川氏)

 ほかの評論家、映画ジャーナリストも「ミュージカルか、と思った」「キャスティングがミスマッチなのでは?」「そもそも学ランが似合う時代じゃないし」など、反応はさまざま。

 かつてのアツ〜い正統派映画を期待していると目が点になりそうでもある。賛否両論でも話題になればしめたもの、か。

 

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