大河“平清盛”は耳でも楽しめる!

2012.03.30


檀れい【拡大】

 大河ドラマ「平清盛」の視聴率が大苦戦しているようだけど、オヤジは毎週楽しんで見ている。なかなかイイじゃないかとも思っている。

 3月25日の回を見ていて改めてそう思った。

 思わず、「イイ」とつぶやいてしまった。

 〈重い病に伏している待賢門院璋子(檀れい)は水仙の花が好きだった。璋子を慰めようと、鳥羽院(三上博史)は季節外れの水仙を配下の武士に探させる。やがて届いた水仙を鳥羽院から差し出され、手に握った璋子がひと言、「最後に、人をいとしく思う気持ちがわかりました」。泣き叫ぶ鳥羽院を残し、息を引き取る璋子…〉

 ストーリー的には水仙を届けた人物が誰なのかが今後の展開上、きわめて重要なポイントなわけだけど、そんな生臭いことを忘れさせる、実に美しいシーンだった。

 ワケがある。このシーンにそのまま、オヤジの好きなクラシック・ベスト3の1曲「カッチーニのアヴェ・マリア」が被さっていたのだ。

 演奏はごぞんじ、舘野泉。世界的なピアニストながら、脳出血で右半身不随となり、「左手のピアニスト」としてカムバックした。そんな彼の、魂のプレイです。

 待賢門院と鳥羽院の屈折した関係は、お茶の間には文学的すぎてそぐわないようで、それが視聴率低迷の要因の一つだったかもしれない。

 でも、そんなことはもはやどうでもいい。

 魂の深いところを揺さぶられる「カッチーニのアヴェ・マリア」を、このシーンに使った音楽監督? の吉松隆(作曲家)にもブラボー!!

 彼、昭和28年生まれ。ブログに〈大河ドラマは第一作「花の生涯」からリアルタイムで見ている。当時はまだ小学生で、「赤穂浪士」「太閤記」の頃まではまだ白黒テレビの時代。「天と地と」(音楽・冨田勲)からカラーになり、以後、毎年ほぼかかさず見るようになった〉なんて書いてあった。オヤジと完全に重なる。

 今回の大河、映像(の特殊性=汚くないぞ!)ばかりが話題になったけど、音楽も群を抜いている。目だけでなく耳でも堪能できる久々の“クラシック系”なのだ。(新橋のネクタイ巻き)

 

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