林真理子がニュースを斬る!不倫問題もバッサリ

★「“あの日のそのあと”風雲録 夜ふけのなわとび2011」(文芸春秋)

2012.04.29

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林真理子さん【拡大】

 四半世紀に及ぶ週刊誌の連載エッセーは史上最長だそうな。昨年は東日本大震災の話題に明け暮れた1年だったけど、そこはハヤシ・マリコさん。民主党政権のテイタラクにはスルどく突っこみ、芸能ニュースのチェックも怠りない。(文・写真 大谷順) 

 −−震災が起きたときは新橋演舞場で歌舞伎をごらんになってたとか

 「これは普通の地震じゃないなってすぐ分かりましたね。それでも舞台では(尾上)菊五郎さんと(中村)吉右衛門さんが、お客さんを慌てさせないようにギリギリまでセリフをしゃべり続けてた。さすがです。あの地震以来、それまで当たり前だと思っていた平和で普通な世界がどれほど大事なものか、と」

 −−震災以来、書けなくなったという作家も

 「私もそうですよ。だって(大惨事を前にして)“物書き”なんて何の役にも立たなかったでしょう。無力さを痛感しました。被災地に駆けつけても芸能人なら喜ばれるけど、私なんかが行っても『あのおばちゃんだれ?』ですよ(苦笑)」

 −−それでも十数回も被災地に駆けつけた

 「みんな、本当に一生懸命支援したと思いますね。その一方で、被災地のがれきの受け入れを拒否したり、被災地から来た人をいじめたり、残念なこともありましたけど」

 −−民主党政権への採点は辛いですね

 「私は最初から『民主党なんて絶対にダメよ』って言ってましたから。ウチの夫は最初、民主党支持で、『悪口書いているのはキミだけだよ』って夫婦ゲンカにもなったんですが、私に“先見の明”がありましたね。特に、(暴言で辞任した)松本龍・前震災復興相は大嫌い。ああいう人は100%男尊女卑。女性はみんな嫌いでしょう」

 −−民主党の歴代総理については?

 「総理の存在自体がすごく軽いですよね。私がいま、総理大臣に会えることになっても多分、あまり緊張しない自信があります」

 −−そう言えば、ご主人に対しても結構辛辣

 「差し障りのないことばかりですよ。それに夫は私の書いたものをまったく見ないんです。まるで外国人と結婚しているよう。実は、夫に被災地への転勤の話があったんですが、『トシだから』って断っちゃった。行けば良かったのにねぇ」

 −−芸能ニュースは不倫から始まった

 「大桃美代子さんを応援してたの。世の中には不倫をしておきながら、したり顔でテレビに出ている人もいる。奥さんはどれだけはらわたが煮えくりかえっているか」

 −−田中好子さんの訃報も昨年でした

 「そう。児玉清さんもね。いつか空港で、英語の本とファーストクラスのチケットを持っていらした児玉さんを見かけたことがあります。本当にステキな人でした」

 −−そんなステキなおじさんになる条件は?

 「若い娘なんて追いかけていないで、同世代のおばさんを大事にすることね。枯れかけた女に美しさを感じられる美意識…。おばさんをバカにするおじさんは必ずしっぺ返しをくらいますよ」

 ■林真理子(はやし・まりこ) 1954年、山梨県出身。日大芸術学部卒。コピーライターなどを経て、82年、『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーに。86年、『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞受賞。主な著書に『不機嫌な果実』『下流の宴』『六条御息所 源氏がたり』などがある。

 ■あらすじ 「週刊文春」に連載中の人気エッセーを昨年1年分収録。東日本大震災を筆頭に、大桃美代子、麻木久仁子による不倫バトル、AKB48の活躍、スーちゃんの死、島田紳助の引退…と、世間を騒がせた、いろんな出来事をスルドイ「おばさんの目」は逃さない。これを読めば、激動の1年もたちまち早わかり。

 

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